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第47回 株式会社金原商会 代表取締役 金原伸吉氏
update 09/06/16
株式会社金原商会
金原伸吉氏
株式会社金原商会 代表取締役 金原伸吉氏
生年月日 1956年、東京都出身。
プロフィール 飲食店を経営する家の三人兄弟の長男として育つ。
幼少の頃より“飲食店が自分の商売”と強く意識し、大学卒業後は、飲食業に専念。独立後は東京・新橋を中心に「魚金」ブランドを確立し、2008年からはビストロやバル業態にも挑戦。
14店舗を展開する現在でも、毎朝5時30分に起床し、社長自ら築地に仕入れに出かけている。業界や市場の関係者に“バイタリティー溢れる怪物”としてひそかに注目されている社長である。
主な業態 「魚金」

坪月商40万円の超繁盛店を続々と生み出す!

サラリーマンの牙城、東京・新橋を中心に海鮮居酒屋「魚金」などをドミナント出店しているのが株式会社金原商会だ。
海鮮居酒屋業態「魚金」の他に、立ち飲み業態やビストロ、バルなども含め、現在14店舗を展開している。中には月間の坪単価売り上げが40万円を超える超繁盛店もある。「魚金」1号店をオープンして以来、競合の激しいビジネス街において、10年以上も勝ち抜いてきた実力派企業だ。現在の年間売上高は約15億円になる。
「魚金」ブランドの魅力の一つは、採算を度外視した大胆な商品内容だ。例えば、「お刺身6点盛り 1980円」は、旬の魚の姿造りにマグロ、イワシ、カツオ、タイラ貝などの旬の刺身10点と、巻き寿司などを盛り合わせたもの。実際には6点盛りではなく、12点盛りという度肝を抜くお値打ち内容が大好評なのである。
毎朝、築地で仕入れた日替わりの魚介類を20〜30種も揃え、ド迫力のボリュームで提供。“リーズナブルな価格でおいしい魚介類をたっぷり堪能できる店”として好評で、連日、予約で満席となっている。平均客単価は約4000円。サラリーマンを中心に、店舗によっては女性客も獲得している。


誰もが認める気風の良い社長。すでに築地でも有名!

「魚金」1号店がオープンしたのは1995年のこと。創業以来、同社の成長の屋台骨になってきたのが、金原社長の仕入れ力だ。金原氏は、築地界隈ではその気風の良さですでに有名になっている“仕入れの達人”でもある。
「毎朝いいものを必要なだけ豪快に買います。そしてその日のうちに、仕入れた魚を使い切ります。お客様にお腹いっぱいに食べてもらいたいので、当社の利益幅は小さくして価格を設定しています。その分、お客様に何度も来店して欲しいです」と経営の意気込みを語る金原氏。
仕入れは“ケチケチせず、ガンガン買う”というのが社長のモットーで、毎朝5時30分に起床し、社長自ら、毎朝、築地に出かけて魚介類を仕入れている。“いかに儲けるかではなく、いかにお客様を喜ばせられる商品を揃えられるか”という考えを第一に仕入れているという。
店舗が14店舗に拡大した今でも、創業当初と同じように、金原氏が全店舗分を一括して自ら仕入れる。それゆえに、業界や築地の関係者からは“バイタリティー溢れる社長”として一目おかれる存在なのだ。
さらに仕入れの際は、自らのポケットマネーを持参して行くところが社長のすごいところ。万一、予算がオーバーした場合は、自腹を切る覚悟で仕入れに臨むという気合いの入れようなのだ。


現在のような“価値追求型”経営に移行した理由

金原氏は、父親が飲食店などを経営していた影響で、物心ついた頃から “これ(飲食業)が自分の商売”と強く意識していたという。とはいえ、独立して最初の頃は開業資金がなかったので、身内から借金をしてようやく1号店をオープンさせた。
 「だから最初は、内装などにはお金をかけられませんでした。商品の魅力だけで勝負するしかなかったのです」と金原氏。しかし、そういった“商品価値の追求”の姿勢が功を奏した。
「商品価値を高めるために、できるだけいいものを仕入れたかった。そのため自然と魚介類に対する目利き力が高まりました。誰から教わったわけでもなく、ただ自分で毎朝、築地で魚介類を見て、触って、食べて…ということを地道に繰り返しただけです」と金原氏は淡々と話す。汐留の街が出現する以前の話で、創業当初は集客するのに大変苦労もしたのだという。


夢で社員を躍らせるよりも、しっかり給料を支払うことを優先

実直な人柄の金原社長は、あえて社員に大きな夢を語ったりはしない。
「夢を多く語ることで社員の心を躍らせるような飲食店や企業もありますが、実際、水商売と言われる飲食業界は厳しいものです。また、そういう店に限って給料がすごく安かったりします。
私の場合は、夢を多く語ったりはしません。冷静に現実を見据え、日々の仕事のアドバイスをたまにするだけです。そして充実したお給料をみなさんにお支払いするだけです」。
 同社では未経験者でも、入社後は月給28万円からスタートする。その後、1年に1万円ずつ昇給していくというシステム。たとえ社員が何か失敗をしても、あるいは不景気でも、このルール(約束事)を変更したことはないのだという。
さらに同社では、月給のほかにボーナスを支給しているので、例えば勤続12年目の社員なら、年収600万円台という高レベルの給与を実現している。低賃金が叫ばれる飲食業界で高水準の給与を支給している数少ない企業でもあるのだ。
 このようなシステムで、10年以上、“新橋の最強”を目指し、競合の激しい立地で勝ち続けてきた同社は、今後、20店舗体制を構築していく考えだ。“自分の儲けよりも、お客様の喜ぶような品揃え”を優先させる経営理念を初志貫徹し、今後も躍進していきたい構えだ。

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