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第49回 ヘンリーブロス株式会社 代表取締役 江嶋力氏
update 09/06/30
ヘンリーブロス株式会社
江嶋力氏
ヘンリーブロス株式会社 代表取締役 江嶋力氏
生年月日 1974年、アメリカ・カルフォルニア州生まれ。
プロフィール 幼少期をアメリカで過ごした後、帰国。出身地は兵庫県。
関西学院大学経済学部を卒業後、ミシガン州立大学留学を経て博報堂に入社。
現在はへンリーブロス株式会社 代表取締役を務める傍ら、全国49箇所の漁師から魚介類を産直で仕入れる食材卸商社株式会社江嶋屋の代表も務める。
「あぶらぼうず」、「ぼうずこんにゃく」など6店舗を展開中。
主な業態 「あぶらぼうず」「ぼうずこんにゃく」

坪単価30万円の怪物繁盛店を続々展開中!

近年、“魚河岸系の店”が大ヒットを飛ばしている。
魚河岸系の店とは、魚河岸を連想させる活気のある接客スタイルで、店の一角に設けられたアイスベッドにはずらりと鮮魚が並べられているような酒場のこと。内装デザインもひときわ個性的で、大漁旗をダイナミックに飾り、トロ箱などでテーブルや椅子を作って雰囲気を演出している店のことだ。
このような魚河岸系業態が外食産業で大旋風を巻き起こしている中、「あぶらぼうず」や「ぼうずこんにゃく」などの代表的な魚河岸系酒場で精彩を放っているのがヘンリーブロス株式会社だ。
例えば、東京・中目黒にある「ぼうずこんにゃく」は“漁師炉辺”をテーマにした繁盛店。一方、渋谷のセンター街に立地する「あぶらぼうず」は、“漁師×料理人”をコンセプトにした鮮魚ダイニングで、坪当たりの月商が30万円を超える怪物繁盛店である。
同社は現在、これらの店を含め、合計で6店舗を都内に展開している。全国49箇所の漁港と提携して、魚介類の流通網を構築し、産地直送で仕入れているのが特徴だ。
さらに特筆すべきは、飲食店経営のみならず、その卸売業も関連会社で手がけているという点だろう。グループ年商で10億円弱、飲食事業だけで年商4億円を達成している成長企業だ。


銀座に高級すし店をオープン。それが見事に失敗し…

「幼少の頃から社長になりたかった」と語る同社代表取締役の江嶋力氏。大学卒業後にまず就職したのは、飲食業ではなく大手広告代理店だった。
「私が飲食業に入ったきっかけは兄です。兄は今はもう他界してしまいましたが、生前に“一緒にレストランをやろう!”と僕を誘ってくれたのです。兄の遺志を継いで飲食事業をスタートさせたかたちです」と江嶋氏は振り返る。
江嶋氏は広告代理店時代、接待などでいろんな高級店に足繁く通っていた。その豊富な外食経験が裏目に出て、東京・銀座に高級すし店をオープンさせてしまう。
「行き着つけのすし屋の職人を引き抜いて、客単価2万5千円くらいのすし店を作りました。後発なのに高級店。すしの老舗やブランド店には到底かないませんよね。無謀でした…」と江嶋氏は苦笑いする。
オープンして最初の頃は、関係者がご祝儀を持参し、連日、業界人が殺到したのだが、3ヵ月後には閑古鳥が鳴きはじめる。“飲食店は簡単やなぁ”と高をくくっていた江嶋氏から、笑みが消えてしまうのである。
やがて自分の貯蓄まで底をついてしまった江嶋氏は、夜中のアルバイトにも精を出すようになる。しかし窮地に陥ったこの頃に、産地直送の魚河岸系ビジネスの可能性を発見するのである。


魚のことなら誰にも負けない。調理人にも指示を出す

江嶋氏は、「“これや!”と思いました」と元気な関西弁で話し出す。
「築地には同じような仲卸業者ばかりが軒を連ねています。なんでこんなん、同じような店ばっかり…。もちろん個性的な店もありますが、そういう印象がすごく強かったんです。」(江嶋氏)
そんな時、全国の漁港から魚介類を産地直送してもらう方法を偶然知る。さっそく魚介類を仕入れてみると、産地直送にもかかわらず、築地よりも割安だったのだ。しかも新鮮。それからは、流通ルートを構築することに専念したことは言うまでもない。
さらに特筆すべきは、江嶋氏の魚に対する熱意だろう。
「魚のことなら誰にも負けない自信があります。私はいまだに店に立っていますし、コース料理の内容も、私がすべて決めています。料理人と互角に話しができないという経営者も多いですが、私は料理人に調理のことで指示も出します」と江嶋氏。
もっとも江嶋社長は、自社の調理スタッフを調理人とは呼んでいない。“デザイナー”と呼んでいる。それは調理に対するクリエイティブな面を意識してのことだろう。


圧倒的なバイイング力が武器。外食におけるイオン的存在を目指す

現在、一流ホテルでの調理経験者などもスタッフに揃えているヘンリーブロス株式会社。鍛錬した魚の調理技術をもつ調理スタッフを募集しているのは当然だが、今後は規模拡大のため、投資事業に精通している人材や、人材管理のプロフェッショナルも募集する考えだ。
「当社の成長のキーワードは、もちろん魚のバイイング力です」と快活に話す江嶋氏。バイイング力の強い企業としてまず挙げられるのがイオングループだが、江嶋氏は「外食におけるイオン的存在になる」と意気込む。
圧倒的な魚の調達力で、店舗展開はもちろん、卸売事業の方も相乗的に拡大させ、2事業を両輪にして同社はさらに成長拡大していく考えだ。 現在の社員数は約30人。
「できれば男気に富む人材が集まればいいですね」と、魚河岸系酒場を擁する企業らしい言葉を、江嶋氏は最後に漏らした。

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