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第54回 株式会社ゆで太郎システム 代表取締役社長 池田智昭氏
update 09/08/04
株式会社ゆで太郎システム
池田智昭氏
株式会社ゆで太郎システム 代表取締役社長 池田智昭氏
生年月日 1957年、東京生まれ。
プロフィール 大学卒業後、友人と共同で、持ち帰り弁当「ほっかほっか亭」を経営。4店舗まで出店するが、共同経営者と意見が分かれ、独立。
その後、FC店オーナーを辞め、フランチャイズ本部の社員になる。本部では、スーパーバイザーとして、手腕を発揮。多くのオーナーを支援してきた。
そのうちの一人、信越食品の水信氏との出会いが、「株式会社ゆで太郎システム」設立のきっかけとなる。
主な業態 「ゆで太郎」
企業HP http://yudetaro.jp/

株式会社ゆで太郎システム、誕生まで

暑くなると無性に「ざる蕎麦」が食べたくなる。寒くなれば、あったかい蕎麦が恋しい。蕎麦は、日常食ではありながら、本格的な味を求めたくなる一品。「ゆで太郎システム」は、この本格蕎麦をロープライスで提供し、急成長している企業である。
では、最初に、設立までの軌跡を追ってみよう。
社長の池田智昭は、持ち帰り弁当の大手「ほっかほっか亭」出身。取締役まで勤めた人物である。退職後、この「ゆで太郎システム」を設立するのだが、そこには人と人の深い縁があった。
もともと「ゆで太郎」は、信越食品の水信氏が開業した「立ち食い蕎麦」が始まり。この水信氏は元「ほっかほっか亭」のFCオーナー。そのとき、水信氏をFC本部のスタッフとしてサポートしていたのが、池田社長だったのである
その後、水信氏が、蕎麦屋を始めたのを知っていた池田が、独立後、相談を持ちかけ、両者の付き合いが再開する。
当時の池田は、独立する際についてきた元部下数名と共に、「ほっかほっか亭」を3店舗、経営していた。しかし、「ほっかほっか亭」の限界も感じ始めていた頃である。
池田が「蕎麦屋のノウハウを教えてほしい」というと、水信氏も「ちょうどいい、逆にどうすればいいか教えてほしいことがある」と切り替えした。
池田は、水信氏のフトコロ刀となって、信越食品の「ゆで太郎」にアルバイトとして入店する。
すぐに池田は、「ゆで太郎」の強みと弱みを分析した。特に職人に依存した体質が、チェーン店にとっての弱みにつながると判断。水信氏も同意見だった。しかし、年齢が上の、しかも職人たちの考えを変えるのは簡単ではない。そこで池田は切り出した。
「私がモデルになるお店をつくりましょう。さらにFC店の開拓、教育も行いましょう」、と。これが「ゆで太郎システム」の始まりである。


不況をチャンスに! 年内26店舗増、来年も積極出店の予定!

池田の頭に「ほっかほっか亭」の合理的かつ効率的なシステムのイメージがあったのは想像に難くない。しかし、その合理性を追求するあまり、手作りの良さを捨てようとした「ほっかほっか亭」の新たな路線には我慢できなかった。彼が「ほっかほっか亭」を去った理由である。
だから、手作り、その一点は、残すべきと考えた。問題は、素人も調理ができるしくみと教育システムの構築。システムさえ出来上がれば、職人でなくても本格的な蕎麦はつくれると考えた。
やがて、職人にこだわった水信氏からも「素人がつくったこっちのほうが旨い」と言われるまでのシステムをつくりあげる。
水信氏の信越食品は、都心で店舗を増やし、池田の「ゆで太郎システム」は逆に郊外に出店を重ねていく。この際、池田は、立ち食い蕎麦のタイルは残しつつ、ファミリーにも来店いただけるようテーブル席も設けている。これがピタリとはまった。
ところで「ゆで太郎」は素材まで吟味した本格蕎麦でありながら、価格は立ち食い蕎麦屋と同様。もり一杯が260円である。行列ができないことのほうがおかしい。
現在、この「ゆで太郎」は、「信越食品」「ゆで太郎システム」両社を合わせ74店舗(2009年7月1日現在)。FC含め年内100店舗がいまの目標である。


向上心を持った、「フードビジネス」構築のキーパーソンを採用、育成したい

かつてスーパーバイザーとして、何人ものオーナーと接してきた池田だけに懐が広い。
「ゆで太郎システム」のスタッフたちを見る目がそれを物語っている。
「人には、その人なりの考え方があるんですね。だから、社員だからと、ひとくくりにするのではなく、たとえば、店長にならなくてもいいんだという人がいれば、そういう生き方も尊重しなくてはならないと思っています」。
「ただ、うちの会社は、年齢給を採用していない。4年間は、定期的な昇給を行っていますが、その後は役職などがつかないと給与が上がらないしくみなんです。できれば、それを前向きにとらえて、上をめざしてくれるような人を採用していきたいですね」とも。
現在、池田は、既存店舗を委託することで独立を支援する制度の確立や、FC事業強化のため、本部スタッフ、またFC部門の役職者への登用も積極的に進めている。
また、わずか1年で店長になれる「スピード昇格」を行っているため、「これらの制度もとで、店長に、また店長以上のポストをめざすチャレンジ精神旺盛な人を歓迎したい」とのこと。
たしかに、店舗網の縮小や新規出店の見送りが続く、この景況感のなかで、「ゆで太郎」の躍進はめざましい。年内の出店予定は7月現在で、後、26店舗。来年もさらなる出店をめざしている。
それだけに、「いまこそ向上心ある人材に目をむけてもらいたい」と池田が強くいうのも頷ける。
お客様から絶大な声援を得ていることも、希望者には、見逃せない事実。フードビジネスを知り尽くしている池田のもと、実践を通し、「フードビジネス学」を学ぶのもいい。
ただ一つ池田からの注文。「お店をみたこともなく、行ったこともない人が面接にこられることがある。あれはちょっと、な」と。つまり応募の前には1度でいいから、お店をのぞいてほしいとのこと。「池田の考え」も、「ゆで太郎システム」の将来性も、そこにすべて凝縮されているからだ。

思い出のアルバム
思い出のアルバム1 思い出のアルバム2
1985年(28歳) ダイエー、外食研修 1985年(28歳) ほっかほっか亭アメリカ研修
思い出のアルバム3 思い出のアルバム1
1990年(32歳) 会社((株)ほっかほっか亭)の仲間とスキー 1997年(39歳) ほっかほっか亭アメリカ研修 ペブルビーチにて

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