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第6回 株式会社フードワークス 代表取締役社長 宮本圭一氏
update 08/04/08
株式会社フードワークス
宮本圭一氏
第6回 株式会社フードワークス 代表取締役社長 宮本圭一氏
生年月日 1947年、東京生まれ。
プロフィール 大学卒業後、味の素(株)に入社し、プロダクトマネージャーとしてマーケティングを長年経験。新規事業開発部長としてレストラン会社や輸入会社などの経営にも携わった後、25年勤め上げた同社を退社。1987年、(株)フードワークスを設立。飲食店の開発運営や、店舗開発のコンサルティング、通信販売事業、ケータリング事業など幅広く手がける。
主な業態 「花蝶」「美山荘」など
企業HP http://www.foodworks.co.jp/
宮本亜門氏プロデュースの「花蝶」や、「美山荘(みやまそう)」店主・中東久人氏プロデュースの京都「岡崎 美先」。さらにはイタリアン業態の「ポルトファーロ」やベトナム料理「Nha Viet Nam(ニャー・ヴェトナム)」など、さまざまな業態を展開している(株)フードワークス。「味の素」OBである宮本圭一社長は、前社で鍛え上げたマーケティングの手法を存分に駆使し、業界で独自性の高い事業展開で成功を掴んでいる。

メーカー社とは明らかに違う!外食は“汗と涙の結晶”の世界

「味の素」勤務時代は、いわゆるブランド競争の中で、私はマーケティングを駆使した仕事を長年経験してきました。だから同社の新規事業開発部長となり、初めて外食業界に参入した時も、“マーケッター”として参入していったのです。
ところが仰天、外食産業はメーカーの論理とはまるで違っていた。外食産業で成功している経営者たちはみんな度胸があり、“汗と涙の結晶”の世界で生きている。野生的な時代の先見性を持ち合わせ、一世一代の博打を打つ。それまで綿密なる調査や味のテイスティングなどを経て、経営判断してきた私は「すいぶんと違う領域だな」と最初は驚きました。
外食業界は参入障壁が低く、何でもやれるから面白い。きめ細やかな愛情が核になっており、“お客様が喜んでくれる顔が自分たちの財産”という世界。でも企業として、つまりビジネスとして考えると、外食ほど利潤と結びつかない事業もないのです。「味の素」社でも、一時期、外食産業に参入したことがありましたが、「メーカー社の理論は外食産業では通用しない」という私の一言ですぐに撤退したのです。
私が独立してもう13年が経ちますが、当初は外食の新規事業を手助けするコンサルタント会社としてスタートしました。しかしひとたび大企業の看板が外れ、個人の看板だけで勝負してみると、今までのトップとの関係も案外役に立たず、業務の受注がなかなか取れませんでした。そこで自分の保有能力で勝てる仕事、つまりレストラン事業もスタートさせたのです。
当時は独立直後で資金も潤沢ではありませんでした。なけなしの金2000万円で芝浦に一号店となる居酒屋をオープンしました。しかしそれが幸いにも、大反響を呼んだのです。
もちろん元来のマーケティングの手法で、初めは品川の東口に出店を狙っていました。賃料が安い上に、ホワイトカラー層が多いので大変魅力的な場所だったのです。しかし調査結果を見てから動いたのでは遅かった。同じようなことを考え、競合各社が品川・東口の物件をすでに物色し尽くしていたのです。良い物件が見つからず、肩を落として本社まで歩いていた道程で、偶然目に入ったのが田町の物件でした。
場所は田町の芝浦方面。田町という商圏はもともと高い賃料が難点です。特に三田方面は高賃料のエリアとして有名です。だから最初は田町には少しも期待していなかった。しかしだからこそ、田町の芝浦側は業界でも盲点となっていたのでしょう。ホワイトカラー層が多いのにもかかわらず寂れた街並みで、飲食店がほとんどないのです。社に戻ってさっそくデータを検証してみると、駅からのメイン通りを日になんと1万9千人も通るというデータが出てきました。出店しない理由は見当たりませんでした。

“回収に5〜6ヶ月”が当社の方針だから居抜き物件を中心に開発

芝浦の古い倉庫ビル約100坪に、すしや焼き鳥などの専門店を3店集合させたユニークな空間を創りました。高クオリティ・高プライスの路線を追求し、客単価も5000円を上回ったので利益率が比較的高かった。毎月1500万円をたたき出し、オープン後、4〜5ヶ月で投資を回収しました。
業界では「投資から回収まで2〜3年」というのが一般的なシナリオとなっています。億単位の投資をして、回収に3年以上かかっている有名な物件も数多く存在します。しかし当社では、そういうビジネスモデルには一切興味を示さず、できるだけ低投資で早く回収できる店に絞り込んでいます。だから居抜きの物件を中心に開発しているのです。
メーカー出身の私から見ると、外食業界の財務体制はひどいものです。生業として夫婦だけでやっていくのなら、これほど楽しい商売がないのは事実ですが、企業として、事業として展開していくには、他業界と比べ利益率が低いのが経営的には弱点。だから好きでないとできない仕事、とも言われるのですね。
そこで当社では、オープン後5〜6ヶ月で回収できる店舗を積極的に開発しているのです。これなら企業としても成長していけると考えたのです。一方で、ポートフォリオの観点から、食を核にしながらもまったく違ったビジネスモデルであるコンサルティング事業や通販事業、ケータリング事業も手がけているのです。
さて、外食の魅力において、主役は何でしょうか?当社では、主役は料理で、割合は70%。そして25%はサービスで、残りの5%は内装などの環境、と考えています。これが私の考える外食の魅力配分。つまり万人にとって魅力である“おいしくてリーズナブル”をコアにしているのです。内装などに余りコストをかけないのはそのためです。
このような考えと元来のマーケティング手法を駆使し、さまざまな業態を展開しています。例えば、宮本亜門氏がプロデュースした「花蝶」は、“外国人が江戸の粋を堪能しながら、肩肘をはらないで気軽に楽しめる店”という彼の考えを生かして、靴のまま上がれる和食と洋食を融合させた店を創りました。花背の野草一味庵「美山荘(みやまそう)」店主・中東久人氏がプロデュースした京都「岡崎 美先」などもその一例です。
 最近では、価格高騰や人材不足など、業界の不況要素が声高に叫ばれています。しかし私は「不況時にこそチャンスは到来する」と考えています。なぜなら、不況側面では店の賃料も下がるし、店は淘汰されるので競合店も減る。一方で、不況でも人間は食べることを止められない。食べることは最も基本的な欲求ですからね。そう考えると、いまこそチャンスなのだ!と前向きに考えています。今年も10店舗の出店を予定しています。
思い出のアルバム
思い出のアルバム1 思い出のアルバム2
最初の配属先の九州で、地方を営業車で連泊して回っているときのこと。博多の夜を夢見ながら演歌を口ずさんでいました。それが私の「人生の応援歌」だったのです。

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