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第616回 株式会社サガミチェーン 代表取締役社長 伊藤修二氏
update 17/11/21
株式会社サガミチェーン
伊藤修二氏
株式会社サガミチェーン 代表取締役社長 伊藤修二氏
生年月日 1955年11月9日
プロフィール 名古屋市中川区に生まれる。名古屋学院高校卒。某自動車メーカー系のディーラーに入社し、トップセールスマンに登り詰める。35歳の時、引き抜かれるようにサガミチェーンに転職。半年で副店長となり、2年目からは人事を兼ね、3年目からは人事に専念。平成20年に、取締役に就任し、以来、常務2年、専務1年、副社長3年。その後、社長に就任する。
主な業態 「サガミ」「味の民芸」「あいそ家」「さがみ庭」「水山」「Jin Jin」「製麺大学」「どんどん庵」他
企業HP http://www.sagami.co.jp/

高校卒業までの話。

名古屋市東区。「1958年、それまで農業をしていた父親が寿司店に修業にいって、寿司店をオープンします。実家の下が寿司店です。そういう意味では、小さい頃から飲食店に慣れ親しんで育ちました」。
今回、ご登場いただく株式会社サガミチェーンの代表取締役社長、伊藤修二氏は1955年に名古屋市中川区に生まれる。父親が開業したのは伊藤氏が3歳の時。伊藤氏が「慣れ親しんだ」という通り、物心がついた頃には、すでに飲食店が生活の舞台となっていた。
「兄弟は2人で、兄がいます。私とは違って、兄は頭もいい。2つ違いですから、いろいろ比較されたような気もしますね」。
小学2年から始めた野球は、中学2年まで続けている。それからはサッカーに没頭する。野球では、四番ピッチャーでキャプテン。サッカーでは左のウイング。
「サッカーには、ハマりましたね。当時はまだ野球に比べれば、マイナーなスポーツだったんですが、たまらなく楽しかった。成績は、インターハイに一度だけ出場しています。もっとも1回戦で敗退してしまうんですが。それでも、忘れられない良い思い出ですね」。
そういいながら、伊藤氏は目を細める。
伊藤氏の一つの原点なのだろう。

ディーラーのトップセールスマンに。

いまや、大学進学率は限りなく100%に近いが、伊藤氏が高校を卒業する頃はどうだったんだろう。「高卒」という肩書きもまだ一般的だったのかもしれない。
「そうですね。私はキリスト系の名古屋学院高校出身です。名古屋の私立では、うえから2番目です。それでも、大学進学はあまり考えていなかったですね。もっとも私は、勉強もしていなかったから、当然といえば当然なんですが」。
サッカーを引退すると、今度はバイクにハマり、バイクのローンを返済するためにバイトもしなければならなかった。だから、勉強どころではない。
若狭湾から京都を抜けて、大阪をひと回りして…、旅の記憶も鮮明だ。
「それで、大学にはいかず文具用品のメーカーに就職します。就職はするんですが、しばらくして『東京に行け』って言われたもんですから、それは『いやだ』ということで退職します(笑)。某自動車メーカーの販売会社に転職したのは、そのあとです」。
もともとバイクや車は大好きである。スポーツで鍛えた反射神経もある。人当たりもいい。成績は、常にトップクラス。伊藤氏の顧客は、相当数いたはずである。伊藤氏を新たな人生に導いた女性も、お得意様の一人だった。

サガミ創業者から、誘われた35歳。

「私が、サガミチェーンに入社するのは35歳です」。西暦でいえば1991年のことである。「私のお得様が、サガミチェーンの会長の妹さんだったんです。私のことを評価してくださって、再三『サガミに来ないか』と誘っていただいたんです。家族もいましたから、気軽に転職できません。1年間、悩みました。悩んで、悩んで、やってみようか、と」。
創業者の紹介といっても特別な待遇はなかった。むしろ、批判的な目と、プレッシャーがあった。年齢的にも35歳だ。「けっこうきつかったですね。朝7時からスタートし、翌日の3時、4時まで。休みも月1回しかなかった時もありました。ま、覚悟はしていましたが、いろんな人の目もあるわけで。特に創業者の紹介ですからね。プレッシャーも相当なもんです」。
それまではトップセールスマンとして、会社に君臨していた。35歳、いちばん脂がのっている時でもある。その席を投げうってきたにしては、待遇も微妙である。
「ええ、何度も『辞めようかな』って思いましたよ。でもね、私が辛い顔をしていたんでしょうね。パートナーさんが、『伊藤さん、元気ないけど辞めようと思ってない?』って聞いてくれるんです。『うん、辞めようと思っている』っていったら、『大丈夫、伊藤さんなら絶対店長になれるから。私、いっぱい観てきたらわかるんだ」って。もうジーンと来ますよね」。女子高生にも諭された。「『伊藤さんが辞めたら、面白くないから、私も辞めます』って、『おい、それはだめだ』って。でも、そういう一言一言が、私を元気づけてくれたんです」。
いま思えば、「伊藤」というサガミチェーンの7代目社長をつくったのは、その時の、パートさんや学生さんだったのかもしれない。ちなみに、このあと、伊藤氏は半年で副店長となり、2年目からは人事も兼務するようになる。

いちばん重い、社長の採用。

ところで、伊藤氏が入社した同年、サガミチェーンは、名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場している。採用が本格化したのは、こういう背景を受けてのことだろう。その担当者にいきなり抜擢される。土日は営業店勤務、それ以外は人事担当者である。
 「いきなり『大卒の採用をやれ』って言われて。私、高卒でしょ。ま、それでも、断ることもできませんから。二足の草鞋をはいた期間は、1年ちかく。平成5年からは人事に専念します。でも、ぜんぜん採れないんですよ」。
東海エリアは、サービス関連の採用が著しく難しい。なかでも、飲食はとくに敬遠されがちである。
「そうなんです。平成5年は5名です。うち3名がバイト上がり。なんだかんだと、この人事採用担当を8年続けます」。改革もした。それまで高卒中心だった採用を短大・専門・大学卒にシフトする。もっとも、パイを拡大しても、採用困難であることは相変わらず。しかし、少しずつ、様相は変化する。
 「平成12年から、総務に異動します。サガミチェーンは、平成9年に東証一部に上場します。売上はピーク時で300億円。しかし、上場した翌年から、業績が少しずつ落ち込み始めます」。
原因は「無理な出店だった」という。
「当社だけじゃないと思うんですが、当時はとにかく『出店ありき』だったんです。だから人がいないのがわかっていても、出店する。「人の手配ができていない無理な出店が原因で、業績不振が顕在化したのが、この時期だったんじゃないでしょうか。閉店する店もでてきました。関西地区は最盛期44店舗あったのが、いまや13店舗です」。
つるべ落とし。最終利益は、連続的にマイナス圏をさまよった。
「どうしようもない」と思うなかで、「どうにかしなければいけない」と腹を決めていた伊藤氏は、当社の一社店で、深く頭を下げていた。「6代目の社長となる鎌田さんとお会いして、『うちにおいでいただけないか』とお話していたんです。いままでで、ある意味、いちばん重い面接です。鎌田さんにとっては、火中の栗を拾うような選択だったと思うんですが、『やりましょう』と言っていただけて。あそこから、新生サガミチェーンがスタートしたと私は思っています」。

社長のバトンを受け取って。

平成18年、伊藤氏は、鎌田氏の採用にも成功する。自らも平成20年取締役管理担当に就任。平成23年に鎌田氏が社長に就任。改革に向け、舵を切る。「改革って言ったら、昔からの人間が反発するでしょ。ま、それだけではないんですが、そういう声を抑えるとともに、社内を一つにするために、鎌田さんは、大胆な一手を打たれるわけです。それが、管理本部長と営業本部長の入れ替えです。ある時、鎌田さんから、『伊藤さん、営業やってくれ』って言われて。営業本部長とチェンジです。もちろん、望むところです」。
「え、いやじゃなかったかって? それがね。わくわくしていたんです。だってね。私は8年も、人事をやっていたわけです。私が採用した社員が、いっぱいいる。店長に至っては現在4分の3です。そんな社員が待ってくれていたんです」。
伊藤氏の周りには、人が集まる。
「子どもをみせてくれるんですよね。うれしい反面、『がんばらなくっちゃなぁ』、って思いますね」。
会社は、最悪期を脱した。
「鎌田さんが来てから、劇的にかわった」と伊藤氏。最終利益も、いまや黒字が定着している。しかし、いまからが本番でもある。そういう役割を仰せつかったことになる。それが、2017年現在の、伊藤氏の現在地である。
「当社の強みは、いろいろあると思うんです。ただ、飲食ですから、人がすべてです。『採用困難』って言葉が、あたかも今始まったかのように言われますが、昔からそうなんですよ、飲食は。幸い、当社は新卒もいまは順調に採用できていますが、それでも、採用困難が前提です。その前提に立って『採用できないから、人が辞めないようにしよう』というのがサガミチェーンの発想です。正社員だけじゃなく、パートナーさんも同じです」。
サガミチェーンでは、親子はもちろん、親子3代同じ店で働くこともあるそうだ。「64歳のおばあちゃん、42歳のお母さん、17歳の高校生です。いいでしょ。最高ですよね」。
2017年の採用者は、半年経っても、まだ誰も辞めていない。飲食において、珍しい現象である。ここに、新生サガミのすべてが表れているのかもしれない。
人をみて、育てる、経営力。人事畑出身である、伊藤氏らしい力である。

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