どの店でも売上前年比110%以上!

今回登場するのは、No.1ピザチェーンの中でNo.1店長の座に輝く超実力派、芝公園店の林大介店長である。

林店長は、岸和田店(大阪)において年間を通じて売上前年比110%以上を実現したことに加え、キャンペーンや店舗改善、社員教育にも大きく貢献したことが評価されて、2006年の直営店最優秀店長に選ばれた。ちなみに2004年と2005年には優秀店長に選ばれている。

今年芝公園店に異動してからも、売上前年比は4月110%、5月110%、6月125%、7月135%、8月(15日現在)125%と、絶好調の推移だ。特に7月は前年より250万円もアップしている。(すばらしい!)

芝公園店の客層の比率は、企業が3割、個人が7割。企業(法人)からの大口注文が多く、客単価が高いのが特徴だ。ピザーラ全体の平均客単価3000円に対し、この店は3800円。3・6・9・12月の決算期には、パーティ需要などで1回に50枚ものピザを注文する企業もあり、それだけで売上が10万円を越えたりするという。



サービス基本三原則(商品・接客・時間)の徹底

売上2ケタ増の最大の要因は、サービスの基本三原則を徹底させたことにある。

1.商品のサービス
焼き上がりの状態、トッピングバランス、形、チーズの量などをチェックし、メニュー写真通りの商品を提供する(顧客は写真と見比べるのだ!)。不適合商品は必ず作り直す。
2.接客のサービス
笑顔、身だしなみ、言葉遣い、信頼感、ホスピタリティなど、感じのよい接客を徹底。第一印象がとても大切な業態なのだ。
3.時間のサービス
30分少々が基本。以前は時間にバラツキがあったため、林店長はこれを店の最重要課題とした。アルバイトの補充と教育により、「30分でのお届け」がクリアできるようになった。もしも注文が集中・殺到して遅れそうな場合は、お客様にお詫びし、あと何分でお届けできるかを必ず連絡する。これが肝心。

これらの基本的なサービスを徹底することで確実にお客様に好印象を与え、また次へとつなげていくことが重要。次につながるサービスは、デリバリー成功の必須条件である。

芝公園店では、販促チラシを新聞折込やポスティングで配布。臨機応変に対応している。町別にエリア分析を行い、注文の数値が一定の基準より落ちているエリアに対して重点的に折込やポスティングをするという効果的な販促が、林店長の戦術。スタッフがマンション管理人にポスティングを断られた場合には、自ら名刺を携えて管理人を訪問営業。ピザーラのブランド力と利便性を説明し、許可をもらうことも多いという。こういう積極的な活動が好結果を生むのだ。芝公園店の客層の大半を占めるのはマンション住まいのファミリー(30〜40代夫婦と子ども2人の4人家族)で、ポスティングがかなり有効である。

ピザーラの販促費は、売上にもよるが概ねその8〜10%が一般的。いかに効果的に使うかが店長の手腕にかかっている。芝公園店では6月の決算時、昨年の実績を踏まえて大口の法人に180通のDMを発送し、前年比125%という大きな成長につなげることができた。

デリバリー業態が通常の飲食業と大きく異なる点は、悪天候に強いことだ。「雨にも台風にも強いですよ」と林店長。このため天気予報はたいへん重要で、雨が予報されるとワークスケジュールを強化する。サッカーワールドカップやアジアカップなどの際にも売上が跳ね上がる。つねに周りの状況を読んで対応することが重要だ。



アンケートハガキで担当者の評価が決まる!

ピザーラでは定期的にハガキによるCS(顧客満足度)調査を行っている。内容は次の通り。

(1) ご注文の際の電話応対
(2) お届け時の応対
(3) 商品の温かさ
(4) お届けまでの時間
(5) 商品の味
(6) ご注文のきっかけ
(7) メニューの取得方法
(8) ピザやサイドメニューへの要望

オーダー担当とデリバリー担当の名前が記入されており、個人別評価ができる仕組みになっている。林店長は「新人アルバイトは、最初のうちは会社から給料をもらっていると考えながら仕事をしていますが、この評価が出始めると、だんだんとお客様からいただいていると思うようになるんです」と語る。芝公園店はこの評価でもトップクラス。MID(モスト・インプレッシブ・デモンストレーター)というアンケートハガキのコンテストで、3人の優秀者を輩出している。

また、電話オーダーでのおすすめ獲得コンテストも実施。8月のおすすめはバニラアイスクリームで、多い人になると20回のオーダーに対し10回も成功させていて(50%の成功率!)、客単価と売上アップに貢献している。

SVエリアのコンテストでも芝公園店スタッフは上位に入っている。毎週ランキング一覧表が掲示されて、達成感や新たな刺激をみんなに与えているのだ。あなたの店でも、毎週このようなやる気を促す何かが発表されているだろうか?



アルバイトがアルバイトを育てる店風

ピザーラのアルバイトランキング制度は、トレーニー、スタッフ、シルバー、ゴールド、プロフェッショナルの5段階。プロフェッショナルには社員とほぼ同格の役割が与えられる。

芝公園店では、アルバイトがアルバイトを教え育てる体制が確立されており、担当のアルバイト(主にシルバー以上のベテラン)が新人にマンツーマンで指導にあたっている。「おとなしい新人には面倒見のよい先輩、元気な新人には積極的でバイタリティのある先輩、というように、新人のタイプに合わせて指導する担当者を決めています」と、なかなかユニークな人選だ。

この店では、毎月の個人目標を自分で考えさせる、店長とコミットメントさせる(たとえば「新人のA君を10時までにスタッフにさせます」「セールストークを30%以上成功させます」等)のように、アルバイトの自主性が重んじられている。そのせいか、離職率はきわめて低い。林店長もアルバイトたちと深く関わり、プライベートでも家族的な付き合いをしているという。

ここで今月のワンポイントアドバイス!
「どんな人がすばらしいリーダーだとあなたは思うか?」というアンケートに対する答えの上位は、以下の通り。

1.大切に思ってくれる
2.心が広い
3.有能
4.前向き
5.わくわくさせてくれる
6.応援してくれる

何度も述べてきたことだが、リーダーシップとは「愛」そのものである。林店長の言動一つひとつに、そんな愛が感じられた。

林店長の今後のテーマは「ピザーラ1000億円に向けて、クオリティの高い仕事をすること、他の店長から目標にされる店長になること」だ。これからもガンバレ、林店長!