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坪売上60万円、6年連続売上伸張の4要因

1.看板メニューの商品力
 看板商品であるやきとんシリーズ(8種)の商品シェアは50%。圧倒的な商品力である。超繁盛店になるためには、圧倒的な強さを誇る看板商品がなくてはならない。鮮度抜群、ボリューム満点、秘伝のタレが魅力の名物やきとんを提供するのは、この道40年の熟練職人。1日3000本を焼き上げる。創業以来48年間つぎ足してきたタレには肉のエキスが凝縮され、この店にしかない深い旨みがあるのだ。
2.昭和40年代のレトロな雰囲気
 やきとんまこちゃんは、昭和43年スタート当時の古き良き時代の雰囲気を残す店。庶民的でにぎわいがあり、中高年のお客様でも気軽に入れる。満席率は常に90%以上。相席をお願いするのも通常のことで、1席も空席を作らないぐらいの勢いだ。「完全満席は気持ちいいですね」と劉店長は笑顔で言う。(う〜ん、すばらしいですね)

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3.常連客500人以上を認識(常連客のつくり方)
 本店の来客数は1日150〜200人。劉店長はその半数以上のお客様に「まいど!」と挨拶ができる。というのも、500人以上の常連客を認識しているからだ。半年前に来店したお客様のファーストアルコールや好みのやきとんも覚えているそうだ。
 常連客に愛されているまこちゃんには、「まこちゃんルール」なるものがある。大声で騒ぐ人や、あまり注文もせずに長居する人に対して、常連客が注意するのだ。まこちゃんを好きなお客様たちが、まこちゃんを守ってくれるのである。(すごいですね!)
 ここで、大切な常連客のつくり方をアドバイスしよう。
@お客様と多く会話する。
Aお客様の名前を覚える。
B常連客のファーストアルコールや好きなメニューを覚える。
Cお客様の満足度を把握し、適切な言葉をかける。
D常連客の情報をスタッフと共有する。
E常連客には、よりフレンドリーに話しかける。
Fお見送りは店の外までていねいに行う。
 300人以上の常連客を認識しているのは、実力店長の共通点である。劉店長も然り。みなさんも、@〜Fの項目を確実に実行していただきたい。

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4.笑顔と元気とチームワーク
 店舗経営について劉店長が気を付けているのは、「笑顔と元気とチームワーク」。この店のスタッフの多くが中国人留学生だが、劉店長は日本生まれなので中国語は堪能ではない。しかし笑顔と元気とチームワークのために、たくさん声がけするよう心がけている。
 スタッフの採用率は2割程度で、採用時のポイントは次の通り。
@目を見てしっかり会話できる(アイコンタクト)
A店に入る時と帰る時、きちんと挨拶ができる
B正しい姿勢
C夢や目標を持っている
※@ABは、いずれも接客の際に大切なことである。
 まこちゃん本店は教育店舗的な存在で、採用された人は劉店長が本店で指導し、その後他の4店舗に配属となる。指導の際、日本語が上手でない人には簡単な中国語や身振り手振りで教えるという。チームワークを重視しているので、「誰かに助けてもらったら自分も助けようね」と、お互いに助け合うことも指導する。
 サービスのペースが一つでもくずれると、オペレーションが乱れがちになるので、全体のコントロールは店長が行う。お客様から呼ばれる前にサービスする姿勢に徹している。
 笑顔と元気は伝染すると劉店長は考えている。自分たちが笑顔で元気よく接客することでお客様も笑顔になり、「店長、おいしかったよ。楽しかったなあ。また来るね」と元気に帰っていく。その言葉が一番うれしいと、店長は語る。(「楽しかった」はグッと来るほめ言葉ですね!)

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ちょっとうれしい出来事

 「スタッフは私のことをお母さんだと思ってくれています。いつでもいろんな相談にのっていますよ。スタッフだけじゃなく、近所のお店の人も『お母さん、話を聞いて』とやってきます。若い女性の悩み相談などもありますよ」と劉店長。(地域の人にも愛されているんですね。新橋のお母さんだ!)
 最近のうれしい出来事を尋ねると、次のように答えてくれた。「つい昨日の話ですが、私が疲れているように見えたのか、スタッフの一人(中国人男子留学生)からLINEで『店長、大丈夫ですか? 店長が元気じゃないと僕たちもイキイキできないよ。ゆっくり休んでくださいね』とやさしいメッセージが入りました。気にかけてくれているんだと思ったら、涙があふれてきました」(店長の愛情に、スタッフが応えてくれるんですね!)

 この店の超繁盛の理由は、卓越した商品力と常連客のロイヤリティの高さ、そして愛情あふれるお母さん店長のすばらしさである。素敵なお話をありがとう、新橋のお母さん!