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コロナ禍でも月商1200万円(坪売上50万円) 3つのポイント |
1.圧倒的な商品力
やっぱりステーキの最大の魅力は、1000円という価格に対する価値の高さだ。原価率は48%。演出も素晴らしい。溶岩石プレートにのせてレアで提供しており、ナイフを入れた瞬間、お客様からオーッと歓声が上がる。看板メニューを見た瞬間にお客様が満面の笑顔になる、これが繁盛店の基本である。
2.安心感と安全性
吉祥寺店は、コロナ禍による危機感に全国がすっぽり包まれていた昨年6月にオープンした。メディアでも多く取り上げられ、24坪35席というスペースで初月は1500万円の売上を記録した。このため行列もできて過密な状態も生じたが、スタッフのフェイスガード、ウェイティング時の十分な間隔保持、安全な電解水の使用等々、万全のコロナ対策で対応した。もちろん現在もしっかりと衛生管理を行っている。
3.チームワークと活気
生盛店長の店長方針は「活気ある店づくり」。チームワークや店全体の空気に常に留意している。スタッフとのコミュニケーション量はかなり多く、プライベートな雑談の比率も高い。店長自身が積極的に自己開示しているため、スタッフのほうも安心していろいろな話ができるのだ。おかげでチームワーク抜群の店となり、それが店全体に活気を生み、良い雰囲気がお客様に伝わっている。
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新人も準社員もじっくり育てる |
昨年のグランドオープン時に30人面接し、15人採用した。採用のポイントは次の通り。
@相手(店長)の目を見て、自分の言葉で話しているか
A愛嬌があるか(人と接する際の魅力)
Bプライベートな雑談がスムーズにできるか(受け答えの仕方で人間力が分かる)
新人は、早い人なら1ヵ月ですべての作業を覚える。若い頃は、覚えの遅い人のことはすぐに指導を諦めがちだったという生盛店長だが、今はたとえペースが遅くても根気よく教えることにしている。何かのきっかけで急に大きく成長することがあるからだ。
また準社員には、新人の指導を任せることで、忘れかけていた初心・基本を再認識してもらっているという。(いいですね!)
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店長のちょっといい話 |
まずお客様の話。本社が沖縄なので、生盛店長は沖縄県内で店舗異動していたが、彼が焼くステーキがおいしいからと評判だったため、異動のたびに新しい店に来店する常連客が多かった。吉祥寺店に移った今でも、東京へ来た際に来店してくれるお客様がいる。(ありがたいですね!)
次にスタッフの話。沖縄の店にネパールのアルバイト学生がいた。学校を卒業して一旦就職したが、「やっぱりステーキ」が好きでもう一度働きたいと思い、吉祥寺店で準社員として働き始めた。だが準社員の給与では東京での生活は厳しい。このため1年間で正社員になることを目指し、店長の指導を受けた。店長はあえて厳しく指導した。「やっぱりステーキ愛」が非常に強いこのスタッフは、ミスしたことや重要なことはすぐにメモし、集中して店舗運営やマネジメントを覚えていき、8ヶ月で正社員となった。教育熱心な生盛店長にとって、こんなに嬉しいことはない。
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サービスとホスピタリティーの違い |
「サービスはマニュアルで教えられますが、ホスピタリティーはお客様一人ひとりに対する個別のサービスなので、その時その場での気遣いを教えます」と生盛店長は言う。例えば次のような指導だ。
●雨が降ってきたら入口にタオルを出して使っていただく
●年配の方には「切り分けましょうか」と声掛けする
●妊婦さんには加熱の不十分な肉は勧められないので、しっかりお焼きすることを伝える
●コロナ禍の状態に配慮し、お子様連れは奥の席にご案内する
●テラス席はペット同伴可能。他のお客様を案内する際には動物アレルギーの有無を伺う
●お客様が周囲を見回していたらすぐに伺う。サラダやライスのセット(食べ放題)がセルフであることが分からないお客様も少なくない
サービスとは必要最小限のサポートのこと。ホスピタリティーとは、お客様一人ひとりのニーズに合わせたオーダーメイドのサービスのことなのだ。
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毎日の反省会(今後の対策) |
原価率が高いため、やっぱりステーキでは人件費をコントロールしている。キッチン1.5人、ホール2.5人の4〜5人でオペレーションが可能であり、かなり生産性が高い。それでも生盛店長は回転率が悪かった場合、毎日の反省会でその理由をスタッフに考えさせる。様々な理由が挙がるものの、結局はコール&レスポンスの不備を全員で反省することになる。こうして明日の進捗進歩につなげるのだ。
また、一人暮らしの学生アルバイトが多いため、店長がおいしいまかない(カレー、唐揚げ、とんかつ等)を作ることも多い。とてもアットホームな店だ。
「会社が急成長しているので、多くの店長を育てていきたい」というのが、生盛店長の今後の目標である。がんばれ、生盛店長!
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