画像
コロナ禍でも売上好調、3つの要因

1.圧倒的な商品力
 2017年に日本唐揚協会主宰の「からあげグランプリ」で最高金賞を獲得していることからもわかるように、鶏笑には卓越した商品力がある。
@ 国産‥‥国産若鶏を100%使用。
A 熱冷‥‥熱々はもちろん冷ましてもジューシーな旨味。
B タレ‥‥秘伝のタレは中津のこだわり長時間熟成。
C旨味‥‥良質な鶏肉の旨味を引き出す絶妙なにんにく量。
この4つが、鶏笑が自信を持って提供するからあげのこだわりだ。
2.リピーター増加
 コロナ前の売上は月商250万円ほどだったが、コロナ禍以降はテイクアウト需要が増え、300万円に伸長した。客層は、昼はビジネスマンが多く、夕方は主婦層やファミリー客がメインとなる。ランチは鶏笑弁当(チキン南蛮・ムネ・モモ)が売上の3割近くを占め、リピーターが増え続けている。
3.元気な接客とスピーディな提供
 昼は主婦のスタッフが多く、明るく元気な接客で常連客に喜ばれている。からあげは注文が入ってから揚げるが、5分〜10分程度で提供できる。
 最近、骨なしモモをご注文のお客様に骨なしムネ1個のサービス券を出して食べていただいた。とてもおいしかったとのことで、そのお客様はムネのファンになったという。鶏笑の骨なしムネは一番人気なのだ!

画像
スタッフの定着率が高い理由

 鶏笑浦和本店はオープンして4年になるが、スタッフの定着率は90%以上だ。学生の卒業以外で辞める人はいない。つまり、基本的に誰も辞めないということだ。その理由として、森本店長は次の3つを挙げた。
@からあげ専門店なので、オペレーションがシンプル
AP/Aどうし仲が良く、チームワーク抜群
B店長が関西人で冗談が多く、笑いが絶えない
 アルバイト離職者に就業期間を尋ねたある調査によると、22%(5人に1人)が入社1ヶ月未満に離職し、55%(2人に1人)が半年以内に辞めている。この調査結果と比較すると素晴らしい定着率だと言える。
 私の実務時代の話だが、定着率の高い店には次のような共通点があった。

<定着率が高い店の共通点>
●店全体の空気が良い
●人間関係が良好でチームワークが良い
●新人スタッフの教育係がいる
●スタッフ中心のミーティングが定期的に行われている
●月に1回程度、面談の機会がある
●スタッフを表彰する制度がある
●店長がスタッフを認めている(ほめる、励ます)
●店長自らプライベートな話をする

 プライベートな話は、スタッフと店長との心の距離感を縮めてくれる。スタッフに寄り添うための重要なポイントだ。あなたの店のスタッフの定着率はいかがだろうか? もし定着率が低い場合、上記の項目をいくつ満たせているだろうか?

画像
お手本となる研修店舗

 浦和本店は、FCのオーナーや店長が研修する教育店舗でもある。最近は毎週2〜3店舗のオープンが続いているので、森本店長は頻繁にFC教育を行っている。
 内容は14日間の実務研修。初日は1日の仕事の流れを学び、2日目以降は揚げ場と仕込みとレジの研修だ。すべて教えたあとは自由に作業をしてもらい、失敗したらアドバイスする。これを繰り返しながら学んでもらう。研修を終了したらいよいよオープンだ。
 オープン後もしばしばオーナー店長からアドバイスを求められ、親身に相談に応じる。例えばメニュー関連の相談ならば、「サイドメニューを増やすことや、本部の推奨メニューをおすすめするなど、その人に合った対応をしています」と森本店長は語る。
 私は実務時代に120店舗のメガFCの営業責任者を経験している。FC加盟には以下のようなメリットがある。加盟希望者にそのメリットをきちんと知ってもらい、様々な相談に応じてサポートしていくことも、教育店舗の店長の務めである。

画像

<フランチャイズ加盟の7つのメリット>
@本部の指導援助があるため、未経験でも開業が可能
A本部の成功ノウハウがあるので、失敗のリスクが少ない
Bチェーンの知名度があり、その信用を利用できる
C出店立地に関し、実績に基づいて調査してもらえる
D本部が販促活動や商品開発を実施するため、営業に専念できる
E スーパーバイザーの定期巡回指導が受けられる
F安定した利益の確保と経営の長期継続が可能

 森本店長自身、将来は郷里の大阪で鶏笑のFCとして独立したいと考えている。教育を受ける立場の人のことを親身になって考えながら、日々教育に当たっているのだ。夢があるから毎日の仕事にも教育にも熱が入る。素晴らしいことだ。
 私がこれまでに取材した実力店長たちの中にも、その企業のFC店として独立し、成功を収めている人が大勢いる。教育店舗でもある優秀な浦和本店の店長として活躍しているのだから、独立したらきっと鶏笑ナンバーワンの店へと駆け上って、大成功すると思いますよ。頑張れ、森本店長!