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コロナ禍でも好調(月商2000万円)、3つの要因

 フージンツリー コレド室町テラス店は2019年にオープンし、月商4千万円という爆発的な売上を作ったが、まもなくコロナ禍の影響による営業時間短縮やアルコール販売中止を強いられ、売上は下降した。しかし2021年末から売上は伸長し、現在は月商2千万円。好調な数字で推移している。その主な要因は次の3点だ。
1.台北本店の味を提供
日本人は台湾が好きで、旅行者も多い。コロナ禍で渡航できない台湾好きのお客様が、台湾の雰囲気を感じたくて大勢訪れる。広いテラス席や高い天井など、店内のゆったりとした心地よさに誘われて来店する人も多い。広々とした空間が安心感を与えてくれるのも嬉しい。
 本場の味で迎えてくれるこの店の看板メニューは、@花ニラとピータン 豚挽肉のピリ辛炒め1980円 A豚バラ肉の角煮 ナツメとハイビスカスソース2780円 B水蓮菜と木の実の炒め1980円。ランチはテイスティングコース3500円が好評だ。
2.デリバリー・テイクアウトの宣伝効果
2020年と2021年は、ゴーストレストランの展開やデリバリー、テイクアウトに力を入れ、台湾夜市を代表する千円程度のリーズナブルメニューもプロデュースし、150〜200万円の売上を作った。これをきっかけにフージンツリーのおいしさを知ったお客様も多く、それが今の売上に結びついている。
3.毎月500枚の名刺を配布
 この店にはホールマネジャーが7人いる。全員で月に500枚以上の名刺をお客様に渡し、自分のお客様を作っている。丁寧なご挨拶とたくさんの会話で顔を覚えていただくため、着実に予約が入るのだ。現在1日70人、月に2千人を超える予約が入る。ディナーの7〜8割は予約のお客様で、リピーターが多い。常連客をしっかりつかんでいるのだ。これが売上伸張の最大要因となっている。

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続々と届くお礼のメールや手紙

 株主のお客様から秋山航アシスタントゼネラルマネジャー(AGM)に届いたメールを紹介しよう。
 「WDIの株主になり10年近くになります。(中略)こちらのお店は価格と料理のバランスがとてもよく大満足です。何よりもここで働いている方たちが一生懸命で、大変好印象です。(中略)何よりも嬉しく、株主係の担当者様へすぐお伝えしたいと思うほど、すばらしいサービスでした。会計の際、アシスタントゼネラルマネジャーの秋山さんから名刺をいただき、いろいろ話をしてくださいました。とても丁寧で熱心な様子が伝わり、昨日は1日幸せな気持ちでした。お店の皆様にこんな声があったことをお話ししてあげてください。少しでも励みになれば嬉しいです。2店舗3店舗と拡大していく予定なのだと思います。それだけ力のあるお店だと感じました。(中略)私たち株主もWDIの一員です。またお店に伺います」
 もう一つ手紙を紹介する。明るくて太陽のような存在のスタッフ、花谷佳純さんに届いたものだ。
 「おばあさん3人組でランチタイムを楽しく過ごしました。(中略)お料理がすばらしくおいしいかったことと、私たちのテーブルのお世話してくださった花谷さんに、心から感謝しております。3人でサービスってこういうことを言うのねと、お店を出た後も話しております」と感謝の言葉が並び、他のスタッフへのお礼の言葉も書かれていた。
 この花谷さんが上田GMに、お客様へのお礼の手紙を見せてくれた。「涼しげで夏らしい金魚のハガキ、買ってきました!」と、すごく嬉しそうだったそうだ。
 花谷さんのこのハガキもすばらしい。「先日のご来店、そして私とたくさんお話をしてくださったこと、感謝しています。私に対してとてもよくして下さって大変うれしかったです。テーブルへ伺うたび温かい気持ちになりました。素敵な言葉が詰まったきれいなピンクのポストカードもありがとうございます。ロッカーに大切に飾っています。嬉しくて家族にも見せました。またお会いできることを楽しみにしています。(後略)」  上田GMは、「こんな心優しいスタッフと一緒に働けることに感謝しなくてはいけませんね」と、改めて感動の言葉をつぶやいた。 (花谷さんもお客様も、秋山AGMも、みんな素晴らしい人柄がにじみ出ています。飲食店はすばらしい仕事。幸せ産業ですね!)

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店舗のベクトルを一方向に!

 店舗運営で気をつけていることを上田GMに伺った。「店舗のベクトルを全員で合わせること」だという。みんなで同じ方向を見て、心を一つにして進むということだ。そのために毎日のコミュニケーション、朝礼、LINE、マネジャーミーティング(月2回)、全体ミーティング(月1回)、スタッフ面談、これらを定期的に実施している。
 スタッフ面談は自己評価(チェック表)→ Mgr評価(ギャップ)→ テスト(理念、商品知識、顧客満足度を上げるポイント)などを繰り返していく。
 またアンケートのおほめの言葉もたくさん紹介している。特に新人はお客様のおほめの言葉でスイッチが入ることが多い。作業からサービスへ、サービスからホスピタリティーへと変わっていく瞬間があると、上田GMは語る。
 多数の店舗を経験する上田GMがWDIでこれまでにアルバイトから社員に登用したのは10人以上。「店長になった人が多いのも嬉しいことです」と語る。
 「店長の仕事にはあらゆる可能性があります。ブランドを代表した仕事ができます。とてもやりがいのある仕事です」とのこと。今後の目標は、フージンツリーを複数店舗展開していくことだ。
 良い話をありがとうございました、上田GM。これからも飲食店の地位を上げ続けてください。

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