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売上好調、3つの要因 |
1.笑顔・挨拶・チームワークが抜群
平井マネジャーの店舗方針は、「お客様もスタッフも居心地が良い店」。お客様からも「働いている人たちが楽しそうだね」「みんな仲が良いね」とよく言われる。
お客様への笑顔率は90%。いつもスタッフどうしの笑顔を大切にしているから、お客様に対しても自然に笑顔になるのだ。(すばらしい!)
2.卓越した提供スピード
ビジネス街に立地するため速やかな提供が求められるが、オペレーションが非常にスムーズなので提供スピードが早い。ドリンクは30秒、フードは5分以内に提供している。
3.クオリティの高いフード
お客様に「おいしそう!」と言ってもらいたくて、全スタッフが盛り付けの美しさにこだわっている。もちろん味にも手際の良い提供にも、とことんこだわっている。そのためお客様から、「この店は他のカフェ・ド・クリエよりもおいしい」と言われる。
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平井マネジャーの、ちょっといい話 |
銀座店のリニューアルオープン時、こんなことがあった。まだ新人スタッフばかりで、オーナー夫人の平井マネジャーは休みも少なく長時間働きづめの状態が続いていたのだが、一人のお客様から「この店はいいですね!」と言われたのだ。
その人の職場も飲食店とのこと。「ここはスタッフが本当に楽しそうに働いていて、みんな仲が良いのが伝わってきます。僕の職場はギスギスしているけど、この店に来るといつも癒されます」と言われ、疲れが一気に吹き飛んだ。泣き出しそうになるほど嬉しかったという。お客様の言葉は、嘘偽りのない喜びに満ちていたのだ。(これぞ一杯のしあわせ、飲食店のすばらしさですね)!)
また、忙しすぎて太る暇もない平井マネジャーを心配した常連の女性のお客様から「ちゃんと寝てる? 食べてる?」と気遣われ、口の悪い男性客からは「そんなに痩せたら死んじゃうよ。元気出して!」と声をかけられるなど、多くのお客様が本当に親身になってくれた。銀座店がビルの建て替えで閉店した後も、この日比谷通り内幸町店に花束を持って来てくれたり、スタッフに会いに来てくれたりするお客様がたくさんいるのだ。
平井マネジャーがスタッフの成長に感動した話も紹介しよう。大学1年生の女性を採用したものの、素直だがとても不器用で、オペレーションが滞りそうな気配だった。フードを教えているタイミングで店が混んできたが、ここで平井マネジャーが手出しをしてはダメだと思い、もう1人のベテランスタッフと共にサポート役に徹して、この新人スタッフにフードの作業を続けさせた。
ピークタイムが過ぎた後、この新人スタッフは平井マネージャーに、「私のことを諦めず、作業を続けさせてくださってありがとうございました」と頭を下げた。先輩スタッフにもお礼を述べたという。それだけでも雇った甲斐があると思えたが、その後の彼女の努力が素晴らしかった。
「レタスを買って、サンド用の10グラムを測る練習を家でしてきました」「クロワッサンとレタスとチーズを買ってクロワッサンサンドを作る練習をし、家族に食べてもらいました」などと、報告するようになったのだ。「本当にいい子だなと思いました。任されてやりきったから自信がついたのだと、実感しました」と、平井マネジャーは振り返る。
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店の運営で気をつけていること |
平井マネジャーは、日頃から店舗運営上で次の事柄に気をつけている。
1.満席率アップ
店内が混み合って来た時、1つのテーブルで席が空いている場合、満席状態にすべく、相席していただいたり、他のテーブルへ移動していただいたりして、満席率を上げている。その際、丁寧にお願いするのはもちろんだが、「ご協力ありがとうございます」としっかりお礼を述べることや、新たにその席に着いたお客様に「こちらのお客様が席を空けてくださいました」とお伝えすることも忘れない。
2.丁寧にスピードアップ
忙しい時でも丁寧な態度を崩さず、かつスピーディーに動く。このためお客様からは、「忙しいのにいつも温かく接客していただいて、ありがとうございます」と言われることが多い。
3.商品のダメ出し
手際よく、速やかに作ることを重視している。盛り付けの美しさにもこだわり、できばえが良くなければダメ出しもする。
4.お客様への声がけ
セルフサービスの店であっても、お客様にはいつもきちんと声がけをしている。「急に寒くなってきましたね。風邪にお気をつけくださいね」「いつものブレンドでよろしいですか」「今日は冬の装いですね」というように、お客様一人ひとりに合った言葉で、心を込めて話しかける。
また、新商品のサジェストコンテストもトップクラス。日頃からお客様への声がけに努めているので、サジェストもすんなりできるのだ。
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いつも感謝の「ありがとう」 |
スタッフとのコミュニケーションで気をつけていることを伺った。「絶対に上から目線では話しません」と、平井マネジャーは言う。
毎日の雑談を欠かさない、面談を習慣づけるなど、コミュニケーションの機会は日々しっかり設けている。
そして、感謝の言葉を忘れない。シフトに協力してくれたら「ありがとう、助かったよ」といつも感謝の言葉を口にしている。常に「ありがとう」と声に出しているマネジャーである。
また、毎日ほめることも欠かさない。「いつのまにか全部の作業ができるようになったね。びっくりした!」「盛り付けがすごくきれい。私よりうまくできるようになったね。教えて!」「今日も笑顔がステキ」といった言葉をかけてほめている。
このように毎日感謝されたりほめられたりしているから、スタッフみんなが楽しく働くことができるのだ。
「この店は直営からFCになったばかり。この店のファンをいっぱい作ることが今の夢です!」と、平井マネジャーは語る。
マネジャーの人柄がすばらしいから、スタッフみんなが笑顔になり、温かい雰囲気の店になるのだと感じた取材だった。
ありがとうございました、平井統括マネジャー!
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