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売上好調、3つの要因

 大井町店は、43席(30坪)で月商1300万円。この繁盛店を、ベトナム人が8割を占めるスタッフ構成で運営している。
 売上好調の要因は以下の通り。
1.活気ある営業
 コロナの収束後、お客様の受け入れ体制を強化・充実させた。販売チャンスを逃さないよう挨拶・返事・声掛けを徹底し、元気いっぱいの営業と活気に満ちた店づくりを心がけている。
 ベトナム人学生スタッフには、常に「自分がされて嬉しいと思うことをしよう」「当たり前のことを当たり前に、徹底的にやろう」と指導している。

2.スピード感ある商品提供
 大阪王将の商品提供時間は、ランチ6〜8分、ディナー8〜10分が基準だ。キッチンにはオーダー時間が知らされ、オーダーを取ってからの経過時間も色で示される。青は5分、赤は10分、紫は20分で、赤以上は緊急扱いとなる。外国人スタッフにもわかりやすいシステムだ。

3.チームワーク抜群
 お客様から「この店は雰囲気がいいね」とよく言われる。「チームワークには自信があります」と乾店長。毎日スタッフ一人ひとりに声掛けをし、コミュニケーションを密にしているからだ。スタッフ同士のコミュニケーションもスムーズで、自然にチームワークが良くなる。
 店長が話題にするのは、スタッフの故郷や家族のことが多い。ベトナムの学生は昔の日本人のイメージに似ていて真面目で、両親への仕送りはもちろん、自分の生活費や学費も確保し、預金まできちんとしているそうだ。ちなみに、大阪王将の首都圏におけるアルバイトの9割が外国人(そのうちベトナム人8割、ミャンマー人2割)だという。

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ベトナム語の教育ハンドブック

 ベトナム人学生については、日本語の能力が一定の基準を超えていれば採用する。オリエンテーションは店長が行う。その上で、入店3ヶ月〜6ヶ月の成長段階のスタッフに教育を任せている。
 ベトナム語による教育用ハンドブック(50ページ)や動画マニュアルも用意されており、教育はスムーズだ。このベトナム語の教育ツールは、本社に在籍する2名のベトナム人社員が作成している。
 近頃では「今日は私がシフトに入っているから安心してください。回転率を上げて、50万円以上売り上げます」などと頼もしい発言をし、実際に頑張ってくれるベトナム人スタッフもいる。
 最近の嬉しい出来事を乾統括店長に尋ねた。「昨年末の忘年会に全員参加してくれたのが嬉しかったですね。そして私の誕生日に、みんなでサプライズのケーキをプレゼントしてくれたことにも感動しました」とのこと。スタッフ同士の仲が良く、店長との関係も良好。これが店の雰囲気アップにつながっているのだ。

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外国人スタッフの育成とコミュニケーション

 これまでにも、多くの外国人スタッフがいる店(ことに新宿や秋葉原界隈)の店長に幾度かお話を伺ってきた。その際にお聞きした事例や、乾統括店長が取り組んでいる事例を参考にしながら、文化や習慣の異なる外国人スタッフとのコミュニケーションや教育のポイントをまとめてみた。
1 店長のほうから毎日出勤時に挨拶する。声掛けは量の多さが大事。
2 お国自慢を聞いたり、出身国の観光スポットや名産品を話題にしたりする。
3 相手の国の簡単な言葉を覚える。
4 家族の話(家族構成や職)や、お付き合いしている人の話をすると盛り上がる。
5 留学生はひらがなとカタカナが理解できるので、それらを用いて教育する。
6 宗教上で制約のある食材に配慮しながら、おいしいまかないを提供する。
 この店ではベトナムの調味料を多く揃えているため、スタッフが自分たちでベトナム料理のまかないを作っている。

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統括店長の巡回チェック

 5店舗を統括する乾店長は、どんなところを重点的にチェックしているのだろう。
 「事務所と更衣室、冷蔵庫の整理整頓具合を見るだけで、その店のレベルはわかります。他には、スタッフの挨拶の様子や元気の度合い、店全体のクレンリネス状態をチェックします」と乾店長は言う。
 客単価1300円の店であり、どんどん注文を受けて速やかに提供している。「回転率を上げるため、提供までのスピード感や無駄のない動線を意識しています。常に『120点を目指そう!』と指導しています」とのことだ。
 今後の目標は、「働きやすい店を作ること、大阪王将のブランドイメージを上げ、大阪王将で働くことに喜びを感じてもらうこと」だという。
 そうですね、スタッフが何より大切ですね。
 乾統括店長、ありがとうございました。これからも頑張ってください!