グルメの口コミサイトで高評価 |
あるグルメ・レストラン関係の口コミ情報サイトには、茶屋町店の情報がいくつも寄せられている。その一部をご紹介しよう。 「土曜日のブランチで利用しました。なんたって、お店のスタッフが全員爽やかで気持ちが良い!(=^_^=)久しぶりの友人との集まり。予想外の集まりで総勢9人となりましたが、ささーーっとお席を作ってくれて、飲み放題のドリンクもなくなる頃に「いかがですか?」と声をかけてくれる親切ぶり。アジアン料理もどれもこれもおいしくて最後のデザートまで大満足でした。」 「全スタッフさん、満面の笑み&深々とお辞儀で「いらっしゃいませー!」行き届いたホスピタリティーに「Σ(・ε・;) エッ!?全員社員さんですカッ!?」とびっくり!(中略)大手チェーンさんのお店って私見ですが『美味しかった』ってイメージがないところが多いんだけれど、ほんとに、美味しいエスニック料理でしたヨ。エスニック好きにはオススメ!ポーションも普通サイズとハーフサイズから選べるから、女の子二人とかで色々楽しみたいカジュアルディナーとかに、とても良いとおもいます。」 …こんな具合に、とても評価の高い茶屋町店なのだ。 |
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売上絶好調の、5つの要因 |
この店では、売上の低迷状態が続いたにも関わらず、オープン当初に採用した20名のアルバイトを辞めさせたり交替させたりはしなかった。料理にもサービスにも自信があり、絶対に繁盛すると信じて、アルバイトたちにもモチベーションを与えてきた。そして、特別な販促活動もしないまま本当に年々売上を向上させてきた。その要因は以下の通りだ。 1.サービス20大行動の徹底 2.キッチン基本10大行動の徹底 3.お客様の名前を覚え、全員で共有 4.結婚式二次会の増加 5.リーダー制度の稼働 |
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アルバイトが主体、店長はサポート |
田中店長の方針は、「従業員満足度も顧客満足度も、大阪でNo.1の店を目指す」ことだ。学生アルバイトには社会人としての基本を身につけさせ、卒業後に優秀な人材として活躍できる基礎を学んでもらいたいと、熱く語る。(すばらしい!) オープン前(3年前)のアルバイト募集には300人から問合せがあり、それが20人に絞り込まれたという経緯をもつ茶屋町店のアルバイトたちだが、最近ではこの店にお客として来店し、ぜひここで働きたいと考える人が圧倒的に多いそうだ。 現在は面接もオリエンテーションも、ほとんどアルバイトリーダーに任せていると、田中店長。新人を育てる責任をリーダーに持たせているのだ。店長はサポート役である。 |
全店舗の出来事が全スタッフに伝わる仕組み |
茶屋町店は、誕生日のサプライズも評判だ。スタッフはお客様の会話を聞き漏らさず、服装や仕草を見逃さず、誕生日の集いであることをすみやかに察知する。そして主役以外の人が席を立った時に、誕生日を迎えた人の名前など、情報を聞き出す。そして名前のプレートを立てたケーキやフルーツの盛り合わせを用意し、照明とBGMを消して、バースデーソングを歌いながら「お友達の皆様からです」と言い添えてプレゼントするのだ。涙を流して喜んでくださる方も多い。 グローバルダイニングには、こういう素敵な出来事を毎日メールで全店のスタッフに伝える仕組みがある。お客様からの感動メールやクレームも同様だ。これを読んで、いいアイデアはうちの店でも活用してみようと考える。これが大切なのだ。 「昨日の出来事が、翌日には2万人のスタッフ全員に伝わる」というのは、東京ディズニーリゾートの素晴らしいシステムの一つだが、これと同じ仕組みがグローバルダイニングでも稼働しているのだ。教育担当の皆さん、ぜひ参考にしていただきたい。 |
ほめて高めるアルバイトの能力 |
田中店長は「ニーズを察知する能力が大切」だと語る。食事なのかお酒の席なのか、仕事の打ち合わせか、記念日か、まずはお客様の来店動機を見極める。その上で、自分だったらお店に何を期待するかを考え、ニーズを先読みしてサービスする。 たとえばカップル客の場合、男性の多くは女性の目の前で会計を済ませるのを好まないため、スタッフは女性客が席を立った時にさりげなく、男性客が声をかけやすい位置に立つ。女性が戻って来た時には会計が済んでいるので、女性のほうも会計のことを気にかけなくてよいというわけだ。こんなちょっとしたことの積み重ねが、お客様の満足度をどんどん高めていくのである。 ちなみに店長とチーフ(料理長)は自分の作業ポジションを持たず、全体の流れを見る。このため、店全体に気配りが行き届いている。 スタッフ個々のサービスの内容やレベルは一律ではない。この店では一人ひとりに合った目標が設定されている。将来フードビジネスに携わりたい人、人が大好きだから人とふれあっていきたい人、海外でさらに学びたい人など、目標は個別異なるからだ。店長はそれぞれの目標に適したアドバイスをする。田中店長の指導方針は、ほめるのが9で叱るのが1。ほめて認めて輝かせるやり方だ。 |
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ミーティングもアルバイトが仕切る |
店内ミーティングのテーマは、アルバイトリーダーが決める。たとえば「お客様の名前を聞き出す方法」とか「新人教育のカリキュラム」「キッチンの衛生管理の徹底」など。店長はアドバイスだけを行うようにしている。リーダーたちがテーマを設定してアルバイトみんなを集め、真剣に議論するのは実にすばらしいことだ。 リーダーが真剣、労働環境や店の空気が良い、評価基準が明確で頑張りが認められる、次の目標やステップが見える…アルバイトたちを奮起させるこのような数々の好条件が整ってきたせいだろうか、最近ではレジでお客様から「接客がすばらしいね」「全員、笑顔が素敵だね」といった、おほめの言葉を聞くことが非常に多くなった。 田中店長の夢は、20代で年収1000万以上を実現し、モンスーンカフェ全体を取り仕切る責任者になることだという。 毎月毎年売上を向上させていくには、料理やホスピタリティの基本の徹底と、お客様の感動と、アルバイトリーダーの育成、これら全てが不可欠であることを、あらためて痛感させてくれた取材であった。 取材中も絶え間なくお客様が来店し、「いらっしゃいませ、こんにちは」というスタッフの明るい声が、ずっと店内に響き渡っていた。すばらしい空気を味わわせていただいてありがとう、田中店長! |