画像

回転寿司で、驚きのバースデーイベント

 三條店長は「従業員一人ひとりが元気で生き生きと仕事を楽しんでいる店」を追求し、そのための従業員へのバックアップは惜しまないという。そんな店長の人柄が、トイレに掲示されたメッセージにもよく表れている。「こんにちは! 私、店長の三條です」に始まり、新宿から異動してきたことにふれた上で「この東川口店は地元です。生まれも育ちも東川口で、この町が大好きです」と地域密着姿勢をアピール。売上アップではなく、大好きな町のお客様に元気と笑顔を届けるのが目標で、「東川口の町がもっともっと活気づくように、お寿司を通じて頑張っていきたい」と続く。地域のお客様を大切にした、あたたかくて気取らないおもてなしの心が伝わってくるメッセージだ。
 現在、全社を上げて「エキサイティングホスピタリティキャンペーン」を実施中。原点に立ち返り、活気と笑顔の店づくりをするというもので、ミステリーショッパーやマネジャーの評価により、東川口店はエリア予選をNo.1で通過している。
 三條店長は新宿西落合店でユニークなバースデーイベントを実施した実績がある。これは「居酒屋てっぺん」に学んだものだという。てっぺんの朝礼に参加したりセミナーに出席したり、てっぺんのスタッフとの交流もあるそうだ。
 バースデーの流れは次の通り。
1.予約席に「○○ちゃんおめでとう」のメッセージカード
2.食事半ば頃、他のお客様にイベントの告知
3.カウントダウンで一つずつ電気を消す
4.○○ちゃんおめでとうの合図でバースデーケーキ登場
5.お客様とスタッフ全員で、元気な手振りでハッピーバースデーを大合唱
6.ロウソクの火を吹き消したら、全員でおめでとうと拍手
…これを回転寿司でやるのだからスゴい!サプライズ企画として実施されることも多く、涙を流して喜んでくださる女性客も少なくない。いいと思ったことはすぐに取り入れて確実に実行。この実行力・徹底力が肝心だ。

画像
従業員は店長の鏡

 三條店長のP/A採用の決め手は第一印象。元気がよくて笑顔の素敵な人を中心に採用するが、どんな人にも長所があり、可能性を感じるという。最初はおとなしかった新人でも、店長や仲間の影響を受けて接客に自信を持ち、どんどん変わっていく。環境が人をつくるのだ。
 新人にとって最も大切なのはコミュニケーション。三條店長は毎日仕事の前と後に新人と話をする。困ったことや不安に思っていることを聞いたり、その日の課題を与えたりしている。新人に対して最初に教えるのは、礼儀やけじめ、モラル、前向きさや素直さなどメンタルなこと。技術よりも人としての成長が先だと考えているからだ。
 当たり前のことを当たり前にできる人を育てたいと三條店長。「ABCDの法則」という成功の法則がある。「A当たり前のことを、Bバカにせず、Cちゃんとやる、それがDデキル人である」というものだ。飲食業は当り前のことを日々徹底して実践することにより、確実に差の出る業種。微差が大差を生むのだ。
 三條店長は「従業員は店長の鏡」と何度も口にした。やる気のないP/Aがいたら、それは店長自身の姿だと考える。つまり心の鏡なのだ。すばらしい!

画像
リーダーの心構え7ヶ条

 お客様の注文に対してはもちろん、従業員同士の返事も「がってんしょうち!」と威勢が良いがってん寿司。「いつだって素直な気持ちは忘れちゃならねぇ。イキ良く、今日も元気に笑顔一丁!がってんしょうち!いいネタ握るぜぃ!」というわけだ。
 従業員の素直な気持ちを高めるのに貢献しているのが、ホールノートとカウンセリングだ。
 ホールノートは、P/A間の連絡・コミュニケーションツール。お客様からのメッセージや従業員同士の感謝の気持ちなど、様々な伝言を伝えるノートとして活躍している。
 カウンセリングは、従業員の不安や問題解決に大きな効果がある。2〜3ヵ月に一度の割合で一人ひとりと30分〜1時間程度面談。店長は聞き役に徹し、困っていることや不安などを素直に語ってもらう。その中から前向きな意見や改善提案が出てくることもある。食材置き場を変えてキッチン作業をスムーズにしたり、100円ショップの商品を使った収納アイデアなどもここから生まれた。ポイントは、店長がP/Aとの約束を守って意見を速やかに実行し、信頼を築いていることだ。この前向きな姿勢やEQの高さに敬服する。
 彼は事務所にリーダーとしての心構えを書いて貼っている。今まで勉強してきたことをまとめたものだという。紹介しよう。

リーダーの心構え
1.相手を変えようとしない。自分が変わっていく姿を魅せる。
2.仲間の夢を大切にして、一番の応援者になる。
3.マイナス言葉は一切口にしない。うまくいかない時こそ自分を奮い立たせ、仲間がやる気になる一言をかける。
4.一流のリーダーとは当り前のことを徹底的にやる人。当り前のことこそ魂を込める。(挨拶、握手、名刺交換、人の話を聴く)
5. 叱るもほめるも全ては尊敬されていることが大前提。指示する前に、支持されるリーダーになる。
6.可能性のない人なんていない。どんなことがあっても、仲間の未来の力・可能性を信じ抜く覚悟を持つこと。
7.一番難しい仕事、誰もやりたがらない仕事を自ら進んで楽しんでやる。言葉以上に行動で示せ。

 すばらしい言葉の数々だ。これを自分の考えの根幹とし、いつもチェックしているのだ。
 最近うれしいと感じているのは、東川口店の活気が増していること。そんな三條店長の夢は、飲食店で独立することだそうだ。若いのにとてもよく勉強していて、10年後が非常に楽しみな実力派だ。ガンバレ、三條店長!