異動後3ヶ月目に売上前年比131%の実績を上げた谷畑店長。月毎のステップをまとめてみる。
1ヶ月目(QSCレベルの向上)
まずは全員と面談。会社理念の確認、店長の運営方針、店内整備、当たり前のことを徹底していくことの大切さなどを教育した。連絡ノートにも店長の熱い想いを毎日書き続けたという。さらに、サービスとクオリティの改善に取り組んだ。
●サービス:スピード提供へのこだわり。特にドリンク提供時間の短縮。
●クオリティ:鶏ちゃん焼には技術が必要。不十分な場合スタンダードを維持できない恐れがあるため、店長のお墨付きがなければアルバイトには調理できないというルールを作った。いわば御茶ノ水ライセンスだ。
1ヶ月目は、1.スピード提供と品質へのこだわり 2.一生懸命な姿勢(挨拶と返事) 3.個人のパーソナリティ。この順序で集中的に挑んだ。
2ヶ月目(FLコストのコントロール)
フードコストとレーバーコストのバラツキを、コントロールにより改善。原価は30%→28%、人件費は29%→26%、トータル5%のコストダウンだ。原価はポーションの安定化とブラム管理を徹底。小分けポーションによって正確さを増した。また人件費は予算売上に対して80%でコントロール。適正なワークスケジュール作成をはじめ、天候などの状況によるアルバイトへの臨機応変な協力依頼などで無駄を省いた。
この5%の改善と、その後の売上拡大によって、赤字店から黒字店へと見事に転換したのだ。
3ヶ月目(キャッチングとチラシ配布)
QSCオペレーションの充実で内部を建て直した後、いよいよ3ヶ月目から攻めの体制へ。前述したように、お茶ノ水駅前で朝ビラ・プラカード・10%オフチラシを通行人に配り続けたことで、徐々にねじべえの知名度が上がり、鶏ちゃん焼の評判が広まっていった。
3ヶ月でこの店を繁盛店へと導いた谷畑店長が常に最も気遣っているのは、お店の回転率を上げたり売上を伸ばしたりすることではない。「今日来店されたお客様に、次回も来店していただけるかどうかが一番大事。これをいつも肝に銘じながら、日本を元気にするための接客に日々取り組んでいます」と語る。(すばらしい!)
もちろん売上は大切だ。目標を掲げ、それをクリアするために高い意識をもってどん欲に挑み続けなければ、売上は上がらない。最近こんなことがあった。日商20万円の売上目標を掲げているのだが、閉店間際にその直前までこぎつけた。「もう少しで目標達成です。よろしければ追加のご注文はいかがですか」と常連のお客様に協力をお願いし、達成したそうだ。
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