接客コンテスト、3期連続No.1

 (株)ナカムラの経営理念は「健康は魚から」。
黒潮の営業方針は「おいしいものをよりおいしく楽しい雰囲気の中で」である。「よりおいしく」は調理技術、「楽しい雰囲気」はフレンドリーなサービスのこと。サービスには特に気を配っていて、半期ごとに接客コンテストを実施しており、新宿東口店が3期連続でナンバーンを獲得している。
 コンテストはミステリーショッパー形式で行われる。専門業者1社(外部委託)と取引先業者2社に評価を依頼し、3社による点数の合計で競うというものだ。
 ちなみに新宿東口店は、販売コンテストでも「ボトルおすすめ」1ヶ月800本を獲得。これも社内トップクラスである。

メールで簡単にやりとりを済ませてしまう時代に、若い女性が丁寧な手紙を、しかもお礼にとお菓子まで添えて送ってこられた。スタッフがこの手紙を読んで、お客さまに最高のひと時を提供しようと決意を新たにしたことは言うまでもない。



売上前年比、2年連続120%の理由

長山店長の異動以前、新宿東口店の売上は月450〜500万円程度だった。異動後1年目、12月の売上は650万から800万になり、2年目には1000万を突破した。平均月商は700万に上昇。売上前年比2年連続120%アップは社内トップで、現在も勢いをキープしている。
 その最大の理由は「常連客が増えたこと」だと長山店長。お客様との対話を重視し、スタッフにもそれを心がけさせているのが功を奏している。常連客からは「店長の顔を見ないと1日が終わらない」とまで言われる。黒潮が満席だといったん他店へ行き、また戻ってくるお客様が多いという人気店なのだ。
 ランチタイムの客数も2倍に伸びた。その大きな要因は二つ。一つは、ファサードの導入看板を、視認性アップのため暖色系のインパクトのあるデザインに変更したこと。(これについては2月号91ページに掲載されているので参考にしていただきたい)
 もう一つは、ランチメニューを6品目から10品目に増やし(600〜1000円)、入口に大きく掲示したこと。この二つによって刺身がおいしくて安いと評判になり、口コミでサラリーマンのお客様が続々と来店するようになった。



新規客を常連客にする秘訣

 常連客をどんどん増やしている長山店長にそのつくり方を伺った。

1.まずは新規客の発見からスタート。
  新規客かどうかは態度や雰囲気でわかる。

2.新規客とわかったら、店長自ら、またはP/Aリーダーが接客し、
  質の高いサービスを印象づける。

3.看板メニューや本日のおすすめをサジェスト。
  自信のメニューを提供することで、店のファンにしてしまう。
 (味や盛り付けは十分にチェック)

4.できるかぎりお客様との会話を多くする。
  店長自ら自分をアピールし、次の来店や予約獲得につなげる。

5.お帰りの際にレジで料理の感想を伺い、満足度を確認する。

6.ていねいにお見送りし、再来店を促す。

 新規のお客様を常連客のように大切に扱うことが重要なのだ。常連になっていただけば信頼関係が築かれて、よりゆったり接することができるが、新規客に不満を持たれた場合は二度と来店していただけない。だからこそ新規客の場合は緊張感を持ってきちんと接する必要があるのだ。
 お見送りも大切である。「出迎え三分、見送り七分」という言葉がある。これは力の配分のことではなく、お見送りの際にはお出迎<えの時以上に気持ちをしっかり込めよ、という意味だ。帰り際の印象がよいと、好感度はアップする。一流旅館の女将がお帰りのお客様をいつまでも見送っている姿、といえばイメージしやすいだろう。



P/A採用は紹介が100%

 P/Aが集まらず、人手不足で困っているという店長や経営者の声を、最近よく聞く。特に居酒屋やラーメン店が厳しいようだ。長山店長に伺ったところ、「新宿地区は確かに求人状況が厳しいのですが、うちはアルバイトが友達や大学の後輩を紹介してくれる形で100%採用できているので、助かっています」とのこと。そして定着率も卒業生を除いて100%だという。すばらしい!アルバイトがアルバイトを連れてくるのは、この店で働くことが楽しいからだ。もちろん、紹介制度も稼働している。
 P/A採用にあたって、紹介が多い店の共通点を挙げてみよう。

1.店長やスタッフの人間関係が良好で、チームワークもよい。

2.店に良い空気が流れ、一緒に働きたいと思う雰囲気がある。

3.P/A全員が仕事を楽しみ、生き生きと働いている。

4.店のクリンリネスや身だしなみのレベルが高い。

5.新人教育の仕組みが確立しており、新人に対する面倒見がよい。