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日本一の朝礼でテンションアップ!

 一番人気の「伝説の揚串」は、独自の調理法による揚串にオリジナルのスパイスとたれをからめた串で、商品シェアは20%以上。2位は八丁味噌おでん5品(450円)、3位が鉄板ジャガマヨチーズ焼(360円)だ。
 早野店長の目標は、にぎわい・活気・笑顔・スピード感あふれる店にすること。現在オープン4ヶ月。郊外の居酒屋でありながら、広告宣伝費ゼロで1000万円を売り上げる順調ぶりだ。
 「8店舗すべて繁盛店」という好業績の根幹を成すのが、活気に満ちた朝礼だ。一日の始めに元気いっぱいの声を出して、スムーズに営業に入れるようにする。まずは、指揮官(店長、社員)が経営理念の唱和をリード。「情熱」「伝心」という言葉と共に、今日のテーマが宣言される。全員で日本一宣言を行い、「ハイ」のトレーニングやポジティブな言葉(絶対できる、人間大好き、感謝)を連呼し、行動指針である「挨拶・感謝・清掃、日本一」を繰り返す。
 全員が大声で熱唱する、その朝礼シーンを見学させていただいた。気合いの入るすばらしい朝礼だった。
 私は店長セミナー等においてしばしば「店を変革するにはどうすべきでしょうか?」と尋ねられる。ポイントは次の3つだ。
@元気な挨拶ができる(お客様、従業員、取引先)
A照り映えるほど店を磨く(クレンリネスの徹底)
B元気な朝礼で一日をスタート(チームワークや店の空気を盛り上げる)
 この3つができれば50%成功だ。しかしこれができないと、次の段階へは進めない。

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お客様の指摘でハッとしたこと

 早野店長は常連客とのつながりが深い。週に4〜5回来店する超常連客の一人は、平日に出張が入った場合は、お土産持参で週末に来店してくれる。また60代の常連ご夫婦は、常に店長の様子を見て「最近よく寝てる?」などと体調を気遣ってくれる。
 週に一度訪れてカウンターに座るお客様客の一人に、ある時こんなことを言われた。「店長はお客さんやP/Aさんにはいつも素敵な笑顔で声をかけているよね。でも社員の人に対してはどうかな。頑張ってるんだから、もう一声かけてあげたら?」…そう聞いてハッとした。自覚していなかったのだ。とても勉強になり、うれしかったという。ここまで言ってもらえるほど、お客様とのつながりが深いということなのだ。

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P/Aのいい表情を引き出すコツ

 グランドオープン時のP/A採用基準は、「素直で元気で挨拶がしっかりでき、感謝の気持ちを持っている人」。そういう人を採用し、日々の教育でさらに磨きをかけている。
 しかし人手が足りなかった時、おとなしそうで元気さにやや欠ける女子学生も採用した。彼女はオーダーミスや食器を割るなどの失敗も多かった。だがコツコツと根気よく仕事をするのは得意だった。早野店長は小さなミスについてはあまり叱らず、むしろ彼女のいいところを見つけてほめることに徹したという。
 やがて少しずつ彼女に変化が生じはじめた。「次は何をすればいいですか?」「新しい仕事を教えてください」というように、積極的な姿勢が出てきた。そしてどんどん仕事を覚えていき、お客様と最高の笑顔でコミュニケートできるようになり、お客様の心をつかむことのできる光り輝くアルバイトへと成長を遂げていったのだ。
 最初は不器用でも、一生懸命やることで人はどんどん変わっていきます」と早野店長。「どんなアルバイトでも、一日の中で好不調の波があります。調子のいい時を見つけてほめることで、いい表情を続けてもらえるようになるんです」…なるほど、それが早野流なんですね!

毎日気をつけている5つのポイント

 早野店長は店舗運営上、次のことに気をつけている。
@お客様の表情やしぐさ
食事中のお客様の満足度を確認。常にお客様に目を向けて表情やしぐさから要望を読み取り、すばやく対応する。
A従業員のテンションの高さ
男性P/Aは女性よりも笑顔や表情が出にくいことがある。そんな場合は店長自ら冗談を言って笑わせ、「その表情で行け!」とアドバイスする。
B料理を作る姿勢の本気度
キッチンスタッフは、お客様のために一品一品心を込めて料理を作っているか。作業ではなく作品として、一生懸命作っているか。本気かどうかはスタッフの表情を見ればわかる。店長はそれを日々見極めている。
Cフレンドリーさとあたたかさ
すべてのお客様に対し、家族や親しい友人に対するのと同様、あたたかくてきめ細やかなサービスをする。小さなゴミや水滴一つも見逃さず、きれいなテーブルで快適に過ごしていただく。食べ残しの料理を見たら、ご不満がないか伺う。大切な人に対する当たり前の心配りだ。
Dオープンからクローズまでの緊張感
朝礼に始まり、最後のお客様をお見送りするまで気を抜くことなく、ほどよい緊張感を持って仕事する。
 幅広い年齢層のお客様に「新時代に来て本当に楽しかった」と思っていただけるよう、毎日心を込めて営業していきたいと、早野店長は熱く語る。
 そんな彼の手帳には、大勢のお客様の名前や好みのメニューがびっしりと記入されていた。

 最後に、店長の夢を伺った。「この店は、500店舗を目指す新時代の1号店。伝説になる店づくりをしていきたいですね。まずはこの店を定着させ、みんなで知恵を出し合って優れた仕組みを作っていきます」と、目を輝かせながら語ってくれた。
 1号店の店長というポストは、将来のエリアマネジャー、営業本部長への第一歩ですね。ガンバレ、早野店長!