画像
人に強い店長

 中村店長は、本部や本社から「人に強い店長」と評判の、極めてコミュニケーション能力の高い店長だ。まずは、P/A教育とコミュニケーションについてお聞きした。
@目標発表と結果報告
 朝礼では、まず店長が今日の目標を発表。例えば「パフェメニューのおすすめ強化」や「メール会員募集の声かけ」など。これを受けてP/Aは、「本日のおすすめを20個販売します」「パフェの作成時間5分を4分にします」「10組以上のお客様に、お味はいかがでしたかの声かけをします」というように、自分なりの目標を設定して発表するのだ。そして終礼では結果報告をする。(いいですね!)
A一日一面談
 中村店長は、1日1回はP/Aの誰かと5〜10分程度の面談をしている。問題がある場合は30分〜1時間かけて行う。また、主力メンバーとのミーティング回数も多い。いずれも、店長の想いに共感してもらうことや、一人ひとりのやる気を促し、自主的に考え実行する力を伸ばしてもらうことが目的だ。
 「P/Aの声にならない声をいかにしっかり聞き取るかが、店長の腕の見せどころです。それができていれば、店長の仕事は驚くほどスムーズになります」と中村店長は語る。
B連絡ノートの徹底活用
 店長の営業方針は「お客様も従業員も笑顔いっぱいの店」。そのためには、目配り・気配り・心配りができるP/Aの育成が重要となる。中村店長は人材育成に連絡ノートを活用。連絡・報告だけでなく、自らの行動の理由や目的も記入し、P/Aが理解したかどうか内容を確認させ、確認後のサインも求める。また、紙面でクレームを共有してみんなで対策を話し合い、結果を記入して徹底を図っていく。

画像
「他己評価」で時給決定

 中村店長は、アンケート調査による「他己評価」というユニークな仕組みで、P/Aの評価を行っている。下記のような各項目(例)について、一番よくできていると思われるスタッフの名前を、P/Aが記入するのだ。
1)挨拶[ 名前記入欄 ]
  誰よりも先に大きい声
2)声 [       ]
  お客様に届く明るい声
3)笑顔[       ]
  とびっきりの笑顔
4)お客様への気配り[       ]
  目配り・気配り・心配り
5)インカムの使い方[       ]
  必要情報をしっかり流す
6)ウェイティング対応[       ]
  適切な声がけ
7)スタッフへの気配り[       ]
  ポジションのヘルプ
 このほか、自分自身のことを答える次のような問いもある。
問1:今掲げている目標は?
問2:これだけは他のスタッフに負けないと思うことは?

 これらを集計し、評価の高い順にランキングする。P/Aは項目ごとのナンバー1に学ぶことができるし、店長はランクが上がるようアドバイスもできる。公平で優れた仕組みである。ぜひ参考にしていただきたい。

画像
うれしいエピソード

 中村店長の「うれしいエピソード」を伺った。一つは、ある女性リーダーの話。優秀なリーダーなのだが、注意や指導のしかたが厳しすぎて他のスタッフから不満が出ていた。そこで店長は「ほめる・叱るのバランスが大事。ほめることも必要だよ」とアドバイス。一方で、ほめることの多い他のリーダーには叱り役になってもらった。そして最近、全体のバランスがとれるようになってきたという。厳しく叱ってばかりだった女性リーダーがほめることの大切さを知っただけでなく、ほめるのが中心だったリーダーも、叱ることの重要性がわかったのだ。スタッフの成長は、中村店長にとって本当にうれしいことだ。
 もう一つは、店長自身の話。ベビーフェイスへの異動が決まった時、それまで勤務していた店の常連客から手紙と名刺入れをプレゼントされた。手紙には「店長のおかげでいつも楽しく幸せな時間を過ごすことができました。ありがとう」と書かれていた。一言一句、胸に沁みたそうだ。

すべてのお客様に声がけ実施

 中村店長の心は、店への熱い想いに満ちている。「私はお客様に対する気配り・目配りでは、誰にも負けないと自負しています。技術面では他の店長に劣る部分があるかもしれませんが、お客様への想いの強さでは絶対に負けません。すべてのお客様に必ず声をおかけしているのは、おほめの言葉やお叱りを直接受けてお客様の気持ちを受け止め、確実にご要望にお応えしていきたいからです。ありがたいことに、私に会いにきてくださるお客様もいらっしゃいます。先日はファミリーでご来店の中学生のお子様から、『店長さん大好き』という告白まで受けました(笑)。ちょっと驚きましたが、たいへん光栄です!」…中村店長の温かい人柄が伝わってくる話だ。
 夢は数年後に独立を果たすこと。この姿勢を貫けば、必ず成功すると思うよ、頑張れ、中村店長!