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ビアテリアプロント繁盛のポイント |
ビアテリアは木目と黒とグリーンがベースの外観やインテリアで、イギリスのパブをイメージして造られている。
昼はパスタ中心。夜はビールが70%を占める。看板フードメニューは「肉の井上の揚げたてメンチカツ」580円、フライドポテト(サワークリーム&スイートチリソース)480円、つぶ貝のガーリック焼き880円。
石崎店長の店長方針は「最高においしいプレミアム・モルツを提供すること」だ。「超達人店としての誇りを持って販売したい」と語る。
ビアテリアプロントが繁盛を続けるポイントは、次の4つだ。
@おいしさと美しさへのこだわり
・究極のクリーミーな泡
・シルクのように美しい泡表面
・泡とビールの最適なバランス
・本物の輝きを実感できるクリーンなグラス
A豊富な商品知識と会話力
スタッフ全員がザ・プレミアム・モルツについて研修を受けているほか、新人のオリエンテーションでは店長自らビールへのこだわりをじっくり語る。スタッフの知識が豊富で、自信をもってお客様との会話に臨んでいる。
B利用動機とチャンスの創造
プロントは、時間帯によって業種を変えることでお客様の来店動機を増やし、1日5回ものビジネスチャンスを創出している。これについては後述する。
Cチームワークと活気づくり
活気に満ちたパブのイメージそのままに、スタッフが楽しくイキイキと仕事をしている。「オーダーいただきました」「ありがとうございます」との掛け合いもリズミカルで、チームワークのよさがお客様にも伝わる。
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We have 5 chances a day |
前述した「5回のチャンス」とは、プロントの業態コンセプトである「We have 5chances a day」のこと。プロントは、昼と夜で業種を変えるという独自のシステムによって、以下のように1日5回の来店チャンスを創造している。これにより、1つの業種だけでは実現できない利益を実現しているのだ。
@朝7時:モーニングセット
トースト+サラダ+ゆで卵+コーヒーで380円。焼きたてパンとコーヒーをテイクアウトするお客様も多い。
A昼12時:ランチタイム
バラエティ豊かなパスタやパン。ランチ後のコーヒー利用も多い。
B午後3時:ブレイクタイム
得意先との商談や、買い物途中のスイーツブレイクなど。
C夕方6時;バータイム(一次会)
仕事帰りやパーティー等の利用。
D夜9時;バータイム(二次会)
落ち着いたバーの雰囲気で、二次会や残業後等に利用。
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店長が店を見るポイント |
石崎店長が新人採用時にチェックしているのは次の点だ。
@第一印象と自然な笑顔
A姿勢と話し方(会話力)
Bアイコンタクト(目の輝き)
特に@の笑顔と会話力は、おいしいビールをおすすめする際に不可欠なものだ。
プロントのランクアップ制度は、6段階。最上位のスイングマネジャーは社員代行が可能だ。
ビアテリアプロントはオープン3カ月の新店だが、石崎店長はこれまでの在籍店舗において、社内の各種コンテスト(プロントカード販売コンテストやサジェストコンテスト等)で、全国トップクラスの成績を収めてきた経緯を持つ強者である。上位入賞のポイントを伺った。
@スタッフ教育
おすすめ話法の教育を徹底。
Aランキング発表
現在のランクを朝礼や連絡ノートで毎日発表。スタッフの意識と意欲を高める。
B評価し、ほめる
スタッフの毎日の目標と成果をきちんと評価し、その場で、また帰る時にほめる。教えられ、見られ、評価されて初めて、スタッフは輝く。石崎店長はそのコツをよくわかっているのだ。
ピークタイムに店内のどんな点を見ているのか、そのチェックポイントをお聞きした。
@ビールの商品力(クオリティナンバー1の商品提供)
Aお客様の満足度
Bスタッフの態度(言葉遣い・あいさつ・動き)
Cスタッフの満足度(笑顔で仕事を楽しんでいるか)
Dお客様をお見送りする姿勢
石崎店長がスタッフやお客様によく目を配っていることがわかる。店長は、どこでどのような作業をしていても常に店内全体を見渡して状況判断をすることを怠らず、5分後、10分後を先読みしながら、順次最適指示を出していく必要がある。
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決起大会でモチベーションアップ |
7〜8月はビールが最も人気を集める超繁忙期。これに備えるべく、全体ミーティングにおいて決起大会をおこなった。
@コンセプト確認
会社の経営理念やビアテリアプロントのコンセプトを再確認。
Aオペレーション課題の確認
店長が最近感じている課題を提示し、全員で確認。
B目標と予算
7〜8月の売上目標と毎日の予算を全員で確認。
Cビールのおすすめ方法
客層に合わせたおすすめ方法を全員で確認。
Dお客様の声
E質問・ディスカッション
…上記の内容をみんなで話し合い、繁忙期を乗り切るための意思統一とやる気向上を図った。その後は飲み会でコミュニケーション。石崎店長は、教育熱心で話し合いを大切にし、スタッフの意見を認めて任せていく、自主性重視の実力店長なのだ。
連合艦隊司令長官・山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」という名言をご存知だろうか。実はこの言葉には続きがある。「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」というものだ。飲食店の店長にもあてはまる姿勢である。石崎店長の話を聞きながら、この言葉を思い出した。
最近嬉しいと思ったことを伺うと、「また来たよ、と言ってくださるお客様が増えたことです」とのことだ。
JR東京駅のテナントとして、順調に売上を伸ばしているビアテリアプロント。新業態の成功で、ますますの活躍を期待します。ガンバレ、石崎店長!
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