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月商6000万円の絶好調要因 |
赤坂店の3月度月商は6000万円。その要因は4つあると、金子店長は語る。
@高級店の味を3分の1の価格で提供
一流シェフが腕をふるうフレンチとイタリアン両方のメニューを、リーズナブルな価格で提供するのが一番の強み。私が驚いたのは、キッチンスタッフ20人すべてが社員で、一流ホテルや高級レストランのシェフとして活躍してきた人が何人もいる、プロ中のプロ集団であることだ。
赤坂店の場合、フードの原価は55%(フレンチ75%、イタリアン30%)、アルコールの原価が27%で、平均原価は43%である。
Aディナー4回転でも一流のサービスを
立ち飲みでにぎわう50坪130席の店内は、さながら満員電車で食事をするかのごとき混み具合ではあるが、それでも一流のサービスを提供したいと金子店長は言う。80種のワインを揃え、ソムリエは3人いる。フレンチやイタリアンの逸品を提供するので、たしかな商品知識に基づいた商品説明も求められる。
赤坂店はランチ1回転、ディナー4回転と、1日5回転する。金子店長は「活気もすごいがサービスも丁寧」を常に心がけているという。
Bお客様の要望を迅速に反映
オープンしてまだ2カ月の赤坂店だが、メニューはどんどん変わっている。お客様の要望にスピーディに対応しているためだ。ニーズをつかんだら、店長とシェフがすみやかに相談・決定し、即実行する。ランチにフォワグらのソテーを導入したのもお客様の要望があったからだ。
また、ランチにドリンクとアミューズ(お通し)の注文をお願いしていたのを、ビジネスマンが多い立地のため、ドリンクのみでもOKとした。
C抜群のチームワークとコミュニケーション
朝礼では、キッチンとホールのスタッフ20人ほどでミーティングを実施している。夕礼はホールを中心に10人で行う。予約状況やオペレーション改善などについて毎日話し合う。
また、ラインで日報を共有化。売上状況、オペレーション状態と反省、日々の教育、営業の気づき、今後の課題などを、金子店長は毎日全員に送信している。どんなに忙しくても、スタッフ一人ひとりに対する声かけや、モチベーションを高めるための励ましの一言は忘れない。
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ピークタイムの留意点 |
回転率の高い繁盛店だけに、ピークタイムはたいへん慌ただしい。そんなときに金子店長が気をつけているのは、次のようなポイントだ。
1.お客様の目線と表情
食事中のお客様の要望や満足度を把握するためには、お客様の目線と表情に気を配る必要がある。お客様の手があがる前に気づくサービスを心がけている。
2.テーブルウォッチング
プレバッシングや提供時間のチェック、ドリンク追加のおすすめといったテーブル周りの気配りサービスは、積極的かつさりげなく、テキパキと速やかに、何をすべきか常に考えながら行うよう指導している。
3.スタッフの動きと表情
スタッフが疲れていないか、困っていないかを気にかけつつ、スピーディなサービス、心からの笑顔、きちんとした挨拶ができるようアドバイスしている。
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父性・母性・子供性のバランスが良い店長 |
金子店長は、赤坂店のグランドオープン前にホールスタッフの面接をした。その際の採用ポイントは次の通り。
@素直であること(優先順位No.1)
A第一印象と笑顔(明るい雰囲気)
B志望動機(この店を選んだ理由)
Bは、時給が高いとか家が近いなどの理由はNG。「高いサービス力を身につけたい」「俺のイタリアンが大好き」など、理由が明確な人を採用した。
スタッフに対する金子店長の「ほめる・叱る」の割合は3:7。叱る比率が高い。一流のサービスを目指すには厳しさが必要だと考えているからだ。しかし頑張った時はきちんとほめ、やさしい言葉をかける。もちろん、常日頃から楽しくポジティブにスタッフに接し、励ますようにしているという。
人を育てるには父性=厳しさ、母性=優しさ、子供性=楽しさが必要だといわれる。これらが十分に発揮されれば、理想の店づくりができる。金子店長はこの3つバランスがうまくとれている店長だと感じた。
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一流のシェフは人間性も一流 |
“俺の”シリーズの店をよく利用する、同じ業界関係の友人がいる。友人は、一流のシェフ陣は店長よりポジションが上だと思っていたのだが、店長がキッチンに対して指示を出したりお客様の要望を伝えたりする光景を見て感心したという。その話を私が金子店長に伝えたところ、店長はこう言った。
「店長とシェフは同格です。一流のシェフというのは、お客様の声やホールスタッフの意見に素直に耳を傾けます。“俺の”シリーズのシェフたちは柔軟性が高く、人格者が多いですよ」(すばらしい!)
金子店長は八重洲、新橋、青山、赤坂と、オープン店舗を立ち上げてきた。「新店ができるたびに常連様が来店してくださり、今では相当な人数に上ります。新店舗は毎月のようにオープン。全力でオープン店長としての使命を果たしていきたい。“俺の”シリーズの今後の発展に貢献し、お客様の最大の満足に人生を賭けたいと思います」と、熱い想いを語ってくれた。
“俺の”シリーズが世界規模に拡大し、そこでますます活躍することを期待します。ありがとう、金子店長!
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