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第22回 株式会社WDI 代表取締役社長 清水謙氏
update 08/08/05
株式会社WDI
清水謙氏
株式会社WDI 代表取締役社長 清水謙氏
生年月日 1968年、東京生まれ。
プロフィール 慶應大学法学部を卒業後、さくら銀行(現・三井住友銀行)に入行。1998年5月にWDIに入社。2000年10月に常務取締役経営企画室長、兼営業本部長、兼事業開発部長に就き、2003年4月から代表取締役社長に就任。
主な業態 「トニーローマ」「ハードロックカフェ」「カプリチョーザ」など
企業HP http://www.wdi.co.jp/
WDIの創業は1969年。清水氏の父親であり、現WDIの会長を勤める清水洋二氏が立ち上げた。スタートは旅行代理店だったが、アメリカを訪れた際に触れた食文化にカルチャーショックを受けたことがきっかけとなり「海外の食を日本で紹介する」外食事業へと転換していく。「トニーローマ」「ハードロックカフェ」「カプリチョーザ」…。もはや日本での定番にもなったレストランを次々とオープンさせてきた創業者の後を継いだ、清水謙氏。2003年の社長就任後どのような会社作りを目指しているのか、現状そして今後の成長戦略を聞いた。

守りたい文化と変革したい風土

 銀行から外食の経営者へ。清水氏は異業界への大転換を図った一人だ。
 WDIは海外の食文化を日本に紹介する飲食事業で歴史と豊富な経験を持つ。清水氏が入社し常務取締役に就任した時期も、映画フォレストガンプをモデルとした「ババ・ガンプ・シュリンプ」のフランチャイズ権獲得、そして社長就任の2003年には「グランド・セントラル・オイスター・バー&レストラン」の営業権取得など、増々元気に海外の食文化を広める事業を継承・拡大し続けた。
 しかし経営を引き継いだ清水氏は、今後の成長戦略を進める上で社内改革の必要性も感じていたという。
 それは「トップダウンが定着している会社の風土をボトムアップに変える」というものだった。経営者の決定で社員が動くのではなく、社員個々が当事者意識と健全な危機意識を持つことで会社が動いていく。そんな総合力の高い企業にならなくては、これからの成長は望めないという思いがあったからだ。
 また一方では、「これまでのWDIの良さをいかに継承し守っていくか」というテーマもあった。WDIは何よりもレストランの現場を大切にし、本社はサポート機能と位置付け事業を行ってきた。この現場主義は絶対に変えてはいけないし、より色濃い会社のカラーにしていきたいと考えたという。


企業理念を行動ベースの表現にモデルチェンジし浸透させる

 さて、トップダウンからボトムアップへという社内変革。よく社員一人ひとりが経営者視点で…と言われるが、清水氏はそれは理想論だという。確かにそれができれば素晴らしいが、現実問題としては経営側の都合のいい押し付けにしかならず、まったく機能しない場合も多い。
 そこで清水氏は、社員個々が一つ上のポジションにいる直属の上司の気持ち・視点を考えながら仕事をしようと全社員に提案した。そして徐々に社員の動きが変化する中で、部長クラスのメンバーを集め研修を行い、経営ボードである自覚を植え付けた。
 具体的には3カ年の成長ビジョンを描き、アクションプランとスケジュールを部長職自身が描いていく。そうする中で、現場が会社を動かす実感を掴んでもらったのだという。
 この部長研修は有意義なものだった。様々な意見が出はじめ「現場のメンバーがもっと自由に自己判断で動ける環境を作る必要があるのではないか」という意見に誰もが賛同したからだ。話し合いでまとまったのは、経営理念を浸透させ共有すれば行動指針が明確になるということだった。もちろんこれまでも経営理念はあったが、大上段から構えたようなもので身近ではなかった。仕事の現場と理念を重ね合わせられる表現に刷新しよう。その刷新版は、08年の年始に発表された。


WDI 企業理念―――――――――――――――――――

<ダイニング・カルチャー>
私たちWDIは、食文化事業を通じて、人と人をつなぎます。

 "食"は、時代を超えて受け継がれる"文化"です。
 世界のさまざまな国と地域で育まれた"食文化"を担い、伝える、伝道師の役割を果たします。
 私たちは、"食"を通じて、人と人、文化と文化をつなぎ、心豊かな"出会い"を創造します。

<ホスピタリティ>
私たちWDIは、"ホスピタリティ"を徹底し、楽しみます。

 "ホスピタリティ"とは、人をもてなし、人の喜びを自分の喜びとして感じることができるコミュニケーションの在り方を意味する言葉です。
 私たちが一番大切にしているもの、それが"ホスピタリティ"です。

<本物志向>
私たちWDIは、"個性"を大切にし、"本物"を志向します。

 "食文化"の本質を見極め、価値を高めていくこと。
 食材の品質と管理に最大限の注意を払うこと。
 私たちは、"食文化"と"安全"を担う責任を引き受け、個性と品格を大切にした店作りにこだわります。

<チャレンジ・スピリッツ>
私たちWDIは、常に"変革"に挑戦し、前進します。

 私たちには、1軒の店から世界へと歩みを進めた"歴史"と"伝統"があります。
 "伝統"は、絶えまない"変革"から生まれ、力として蓄えられます。
 私たちは、自己否定を恐れず、常に自己変革に挑戦します。

<グローバル>
私たちWDIは、世界を舞台とします。

 "食文化"は、国境を超え、互いに影響を及ぼしながら進化し続けます。
 私たちは、多様性を進んで受け入れ、国や人種を超え、世界を舞台に成長します。

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従業員のファミリーをも気遣う家族主義

 WDIは従業員の定着がとてもよい。それは「仕事=収入」「やりがい=お金」という図式だけにはまらない「WDIならではの働きがい」について経営が真摯に考え、取り組みを行っているからかもしれない。
 例えば、従業員のお母様や奥様の誕生日には、会社から花束が届けられる。様々な表彰者(勤続表彰やベストホスピタリティ賞などの各種表彰制度がある)に賞を送るばかりか、表彰された従業員の両親には食事券がプレゼントされる。結婚記念日を迎えた従業員夫婦をレストランに招き記念日をもてなす。
 これらは前社長時代から継続されていることだが、従業員のみでなく、その家族との繋がりや喜びの共有を、WDIはとても大切にしてきたのだ。従業員への感謝の気持ちをその家族にもきちんと伝える。それによって従業員の家族が、WDIで仕事をすることをサポートしてくれる環境ができあがっていくのだという。
 そうした「お金以外の従業員のやりがい」。そこに早い時期から気づき、経営が気配り、そして投資をしてきたことは大きい。実際、アルバイトから社員採用を希望する従業員も多く、入社後の定着率アップにもこれら様々なイベントが大きく貢献している。


10年後海外売上げ比率を50%に。海外勤務を経験したい人大歓迎

 清水氏が今後目指していく経営は、既存ブランド店の地域一番店プロジェクトによる収益力アップと、海外での新規出店を加速する成長戦略だ。日本の人口は1億2000万人。清水氏はいずれ1億人を切る日本のマーケット状況を見据え、海外売上げ比率を高めようとしている。
 「現在の海外比率は27%。それを3年後には250億で32〜35%に、10年後には50%にまで引き上げたい」。主にアメリカを中心とした海外展開を拡大していくとのことだが、そのために欠かせないのが人材の採用・定着・育成だ。
 『WDIカレッジ』を開設し先輩社員の主に成功体験を共有する場を作っているが、“抜擢”による人材育成も少なくない。
 例えば、店長経験後に資材、国際企画部を経験し、現在34歳にしてニューヨークで活躍している人材もいる。「社内公募でも海外勤務は人気だし、海外で働きたいという意欲のある人材にはこれから増々チャンスがある」と清水氏。業務経験も語学力も、入社してから磨いても遅くはないという。

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