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第56回 株式会社ビックスグローブ 代表取締役 山下正夫氏
update 09/08/18
株式会社ビックスグローブ
山下正夫氏
株式会社ビックスグローブ 代表取締役 山下正夫氏
生年月日 1959年、福岡県生まれ。
プロフィール インテリアなどのデザイン企画会社で勤務後、1997年、株式会社レインズインターナショナルに入社。
「牛角」の店舗設計・デザイン施工部門を確立し、開業準備室を設立。2000年、同社取締役に就任し、フランチャイズビジネスの本部業務を統括する。
2005年、株式会社レインズインターナショナル100%出資子会社の株式会社テンポリノベーションを設立し、居抜き物件を活用した飲食店の出店サポートビジネスを構築。
2008年1月、株式会社ビックスグローブを設立。斬新な“レシピライセンス”事業を中心に展開中である。
主な業態 「福みみ堂」
企業HP http://www.bg-licence.com/

独自性の強い新ビジネスモデル“レシピライセンス”とは?

“レシピライセンス”という斬新なサポートパッケージで急成長中なのが株式会社ビックスグローブ。同社は2008年1月に設立されたばかりの会社だが、独自性の強いビジネスモデルで、いま業界で注目を集めている。
レシピライセンスとは、繁盛店の“売れるレシピ”を誰でも簡単に再現できるようにPB(プライベートブランド)化して提供するというサービス。
飲食店にとって生命線とも言える“売れるメニュー”を、自社でゼロから開発するには時間も労力もかかる。またそれを導入したとしても、ヒットするという保証はない。そこで、すでに実績が出ている繁盛店の看板レシピを、他店にライセンスとして導入するという新しい仕組みが“レシピライセンス”なのだ。
株式会社ビックスグローブの代表取締役 山下正夫氏は次のように飲食業界の現状を説明する。「最近の調査によると、日本全国の飲食店約79万店舗のうち、毎年約20万店が廃業しています。また、その平均寿命は約2年〜3年とされています」
さらにこう続ける。「そのような状況下では、既存店の改善がもっとも重要であり、急務であると考えております」。つまり“レシピライセンス”が、既存店の売上げアップの施策にもなるというのだ。


リピート率80%の驚異のヒットメニュー「麻婆豆腐」

現在、レシピライセンス事業の第一弾としてスタートを切ったのが、繁盛店「炎麻堂」の「麻婆豆腐」や「担々麺」、「酸辣湯麺」だ。
同店は東京・赤坂にある行列のできる有名店で、ランチだけで5〜6回転もするという繁盛ぶり。そして同店の集客の原動力になっているのが「麻婆豆腐」などのヒットメニューなのだ。
もともとこの「麻婆豆腐」は、有名中華料理店出身のシェフが作った賄い料理のひとつだった。しかし、あまりにクセになる味だったので、店頭で麻婆豆腐弁当を販売してみたところ、すぐに弁当を求めて行列ができ始めたのだ。
今では「麻婆豆腐」と「担々麺」、「酸辣湯麺」などの人気メニューだけで、リピート率80%以上を獲得するという威力。都内の激戦区ながら、週に3日以上も店に通うお客が続出しているのだ。
そして、これらのメニューをレシピライセンスとしてPB化して導入した店が、東京・新宿御苑にある「福みみ堂」だ。
「繁華街から少し離れた三等立地でも、商品が売れることを証明したかったので、あえて新宿御苑という場所に直営店をオープンさせました」と山下社長は意気込む。


レインズの元取締役。「牛角」の急成長を牽引したキーマン

株式会社ビックスグローブを語る上で欠かせないのが、山下社長の経歴だ。
実は山下氏は、「焼肉牛角」を急成長させた株式会社レインズインターナショナルで取締役まで務めた人物なのだ。さらにその後は、株式会社レインズインターナショナル関連会社の株式会社テンポリノベーションを設立している。
山下氏はレインズ時代をこう振り返る。
「レインズに直営店がまだ5店舗しかない時代に、私は入社しました。最初は内装デザインや施工管理の仕事からスタートしましたが、次第に開業支援など、トータルでフランチャイズ本部の仕事を担当するようになりました。
いつも走りながら店を作ってきた感じですね。仕事の充実感はあったけれど、半年間、休みがとれなかったこともありました(笑)」。
それまで焼肉店と言えば家族客や団体客がメインだった。そんな中、女性やカップルでも入りやすい店を誕生させて業界に衝撃を与えたのが「牛角」だ。
中でも山下社長も担当した内装デザインは、店舗ごとに特有の顔を持たせ、シックなイメージを演出したことが話題になった。当時は、“モダンでシックな内装、BGMがジャズ”というのが繁盛の定石とまでされたほどだ。


ヒットメニューに必要なのは、常習性、市場性、再現性…

そういったフランチャイズ本部の統括の仕事を通して得たノウハウや、ビジネスのアイディアを元に編み出されたのが、“レシピライセンス”というわけである。
「資金の少ない小規模経営者にとって、本当に必要なのは究極のヒット商品なのではないかと思いました。そこで“当たるメニュー”を他店に提案するビジネスが思い浮かんだのです」と山下氏は話す。
うまいメニューが必ずヒットするとは限らない。ヒットするにはいくつかの要因が重なることが重要である。
山下氏によれば、それはクセになるという常習性、マーケットにニーズがあるという市場性、そして誰でも作れるという再現性など。これらの要因を検討しながら、本当に売れるものだけをPB化していくのが同社の方針だ。
またレシピライセンスは導入の自由度が高いのも魅力だ。
例えば前述の「麻婆豆腐」を、定食屋ではランチメニューのメインとして導入できる。さらに一方で、居酒屋では夜の人気メニューとして導入することもできるのだ。あるいはラーメン店などでは、幅広い客層を獲得するための集客メニューとして導入できる。
さまざまな立地特性に応じて、あらゆる業態で展開できる柔軟性を持っているのが“レシピライセンス”。株式会社ビックスグローブは画期的なビジネスモデルを創造して、強烈な個性を放っている注目企業なのである。

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