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第864回 かぼちゃフーズ株式会社/有限会社C-WILL 代表取締役 菅原恒二氏
update 21/11/30
かぼちゃフーズ株式会社/有限会社C-WILL
菅原恒二氏
かぼちゃフーズ株式会社/有限会社C-WILL 代表取締役 菅原恒二氏
生年月日 1971年4月28日
プロフィール 東京都八王子生まれ。三人兄弟の真ん中で幼い頃から独立心旺盛。高校を超短期間で退学、絵を描くことが好きだったためデザイン専門学校に。店舗設計デザイン会社に就職後、紆余曲折を経て独立。飲食業(飲食店)の店舗設計に携わったことで、飲食業に出会う。現在は炭火居酒屋「あぶり清水」のFC加盟店として、神田店、市ヶ谷店、田町店の3店舗を運営。今後は、ラム料理、中華料理への進出も計画している。
主な業態 「あぶり清水」他
企業HP https://c-will.net/

一匹狼タイプだから自立し、築けた〜次男坊。

東京、神田・市谷・田町で「あぶり清水」3店舗を運営している「かぼちゃフーズ」社長の菅原氏は、男三人兄弟の「次男」である。
さまざまな分析方法があるので一概には言えないが、男三兄弟の場合だと、大まかにいうと次のような違いらしい。
「長男」はおっとりとした性格ながら、責任感が強く兄弟に対するリーダーシップが強いという特徴があるようだ。次男を飛ばして「三男」だが、親や兄といったお手本に囲まれて育ったため幼いなりに観察力を養い備える一方、甘え上手の傾向があるようだ。では菅原氏の立場、「次男」はどうか。
時には兄、時には弟という状況によって立場が変化する位置で育ったため常に学んでおり、要領が良く広い視野を持ち観察力も高い。また立場が変化する体験をしたことから相手に対して対応を変えられるコミュニケーション能力の高さも併せ持っているようだ。
そして最大の特長は「幼い頃から精神的に自立しており、10代後半頃になると一人でなんでもできてしまう“一匹狼タイプ”に育ちやすい傾向がみられることのようだ。
菅原氏の50年にならんとする人生は、「次男」だったからこそ築き上げられたのかも知れない。

「次男坊」らしさをいかんなく発揮した「唯我独尊」「やんちゃ」な時代。

「1971年、東京都八王子で生まれました」。
“団塊ジュニア”と呼ばれる“第二次ベビーブーム世代”であり、全国有数の学園都市としても有名な八王子で生まれ育った菅原氏は、どんな子どもだったのか。
「先ほども話ましたが、上下2歳違いの兄と弟の三人兄弟、両親との5人家族でした。父親は電気技師で母親はスナックを経営していました。どちらも自営でしたね。父親の出身は秋田県能代市、母親の出身は山梨県都留市でしたので、子どもの頃、夏休みなどには遊びに行っていました」。
こうした家庭で育てられた菅原氏だが、一方ではこの頃から「次男坊」らしさをいかんなく発揮していたようだ。
「両親は厳しかったですね。ただ“やんちゃ”だったことに間違いありませんし、他人と同じことをするのがイヤでした。“修学旅行に行かない”って発言するくらいでしたから」。
とは言え、子どもらしい過ごし方をしていたようだ。
「小学校時代はサッカー、中学校時代はバスケットボールに取り組んでいました。成績は普通でしたね」。
どこにでもいる小学生、中学生だった。その一方で、独創的な生き方、独立志向は当時から芽生えていたのか、進学した高校を1か月半で自主退学をした。簡単に言えば、4月入学5月の大型連休明けに退学したことになる。なんと短い高校生活だったことか。
「本当は勉強したかったんですが、根性論のような教育と自分の目的が違うなぁと感じたんですね。それで辞めたんです。両親は厳しかったですし退学を賛成したわけではないんですが、結局は言うことをききませんでしたね」。
まだ16歳の少年だった菅原氏の「独創的な旅」がここから始まることになる。
因みに兄も弟も大学を卒業。現在、兄はカナダのモントリオールとトロントで土産物屋とラーメン店を経営。弟は普通のサラリーマンだとのこと。

デザイン学校で学ぶ楽しさを味わい、デザイン会社へ就職。

高校を辞めたはいいが、これから先どうやって生きるか、それが大きな課題になった。
「子どもの頃から絵を描くのが好きだったので、退学翌年、デザイン専門学校に進みました。ただ、高校は未卒業ですから原則的には入学資格はないのですが、口説き落とすとでも言うか、ひたすら意欲や熱意を伝えました。その結果なのか学校の方も理解してくれ異例の入学が認められました」。費用はどうしたのか。交渉は続く。
「入学金や授業料免除などは考えませんでしたが、現実的には即刻、用意ができないので、どのように払うか考え計画らしきものを説明し、ひたすら交渉して学費は半額にしてもらいました。だから、週4日は学校で学び、残り3日は学費や生活費を稼ぐためアルバイトの日々を送りました」。
“デザイン”といっても対象とするモノによって種類〜ファッション、グラフィック、エディトリアル、インテリア、空間、店舗、インダストリアル〜がある。菅原氏が学んだのは主に店舗&設計デザインだ。がむしゃらに、貪欲的に学んだと振り返える。
“好きこそ物の上手なれ”という故事がある。意味するところは、“どんなことであっても人は好きなものに対しては熱心に努力するので上達が早い”ということ。
「学校は皆勤賞でした。一日も休まず通いました。学ぶことが楽しくなったんですね」。
情熱を傾け学ぶ姿が教師に認められ、その教師の働きかけもあり、店舗設計などで有名なデザイン会社へ就職することができた。
「初任給は14万円ほどでした。大卒者は18万円ほどでしたから、ある意味、学歴による“差”を感じました。ある種のコンプレックスだったのかもしれませんが、この“差”が励みになったのか、他人の倍、努力し精一杯、働きました。この会社に4年間、勤めて退職しました。22歳のときでしたね。バブルが弾けた頃だったように記憶しています」。

「出会いがあったから」〜新しい物語、飲食業への道が拓ける。

デザイン会社を退職後は、3年ほどはフリーター的な生活を送っていたとのこと。
「解体業やペンキ屋で働いていましたが、この3年間は、どちらかというとプラプラしていた時期ですね」。
働いているようなプラプラしているような、どこか宙ぶらりんな日々を送っている菅原氏にデザイン会社当時の先輩が声をかけた。
「ケンタッキーの店舗設計を手掛ける子会社として事業をスタートしました。この会社はケンタッキーが全額出資した子会社で事務所は恵比寿にありました。ここでも学歴の違いを感じました。だから、大卒メンバーに勝つために人の数倍、努力もしたし働きもしました。ここには4年ほどいて退職、独立したんです。31歳でした」。
結果的に独立したのだが、退職後には新しい会社、違う会社に就職することを試みたようで面接を受けたとのこと。
「すべて不採用でした。定かではありませんが、学歴が原因だったのか、ハンディだったのか。となれば独立・企業しか道はないですから」。
そして3年後。
「中華料理店を運営しているAK国際グループというグループがあるのですが、このグループを率いる2歳年長の先輩から共同出資の話が持ち込まれました。これが飲食業に乗り出すことになるきっかけかもしれませんね」。
「自分がダメな点など指摘してくれるなど初めて尊敬できる人に出会ったのが大きかったですね。この出会いが転機になったと実感しています」。

短期か長期か〜デザイン会社と飲食業との資金繰りの違いが決断を促した。

デザイン会社から始まった「独立独歩」の道だが、飲食業に取り組むようになったのには明確な訳がある。
「設計・施工で飲食と携わったのがきっかけであることは間違いありませんが、もう一つの理由としてひと言で言えば、資金繰り、資金の回転の早さです。デザイン会社ですと設計から施工、完成まで結構、時間がかかります。さらに完成して初めて請求することになるので、回収までに相当な時間を要します。資金繰りが大変なんですよ」。
1物件につき着手から回収までは持ち出しになるだろうし、支払いが約束手形の場合には改めて時間がかかる。その一方、入金とは別に下請けや孫請けへの支払いもある。資金の準備が不可欠になる。資金の面で菅原氏が苦悩する背景がここにある。
「その点、飲食業の場合、飲食代は現金決済が原則で簡単にいえば日銭ですから資金の回転は早いですし、苦労も小さくなります。この資金繰りの楽さが、飲食業の魅力、優位性の一つかもしれませんね」。
こうした経緯、考えのもと飲食業に進出したのは2004年のこと。当初は、「かぼちゃフーズ」として8店舗を運営していたが、現在は、東京で13店舗、海外1店舗を運営している「炭火居酒屋:あぶり清水」のFC加盟店として神田・市谷・田町で3店舗を展開している。
「今後は、ラム料理や中華料理も検討していますが、しっかりした料理を提供し安売りしないことが大事だと思っていますし、いわば信念ですね」。
幼い頃から人と同じことをするのがイヤだった菅原氏。唯我独尊、独立独歩の道を選んだ菅原氏。見方によれば「わがまま」なのだが、人に迷惑をかけなければ「わがまま」ではない。明日「どんなわが道」を拓き歩いているのか、楽しみが尽きない。

思い出のアルバム
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2004年 飲食第一号店開店 2008年 5店舗目の開店 2010年 物件リサーチ
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2019年 南京にて    

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