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第739回 珈琲館株式会社 代表取締役社長 友成勇樹氏
update 19/09/10
珈琲館株式会社
友成勇樹氏
珈琲館株式会社 代表取締役社長 友成勇樹氏
生年月日 1963年7月5日
プロフィール 東京都文京区生まれ。中央大学卒。米国KGSMにてMBA修了。日本マクドナルドに入社し、異例のスピード昇格を重ねる。34歳からシカゴへ。4年の海外勤務を経て帰国したあと、新会社の社長に抜擢される。その後独立し、飲食関連会社を立ち上げ、同時に、モスフードサービスの顧問に就任し、関連会社の会長職などを務める。珈琲館の社長には、2018年7月から就いている。
主な業態 「珈琲館」
企業HP https://www.kohikan.jp/

学生起業家、マクドナルドへ。

小さな頃から起業には関心があった。中央大学に進学すると、おなじ大学生でありながら、起業する人が現れる。いわゆる学生起業家だ。
「私が学生だった頃は、起業が流行っていました。私の周りにも起業する人が現れます。じつは、私も大学2年の時に飲食店をオープンしました。開業資金は、借金です/笑」。
卒業するまでつづけたが、なかなかうまくいかなかったようだ。
「就職すれば、さすがにつづけられません。それで、大学卒業直前にお店を閉める決断をします。残ったのは2,000万の借金です」。最初の起業は2年半で幕を閉じたが、むろん、いい経験ができた。
「私が就職先に選んだのは、日本マクドナルドです。マクドナルドって、最初はそう給料が高くないのですが、店長になると、ぐっと給料がアップします。店長になるには、平均6年くらいかかるのですが、借金があったから頑張らないわけにはいきません。/笑」。
ちなみに同期276人のなかで、いちばん最初に店長に昇格したのも友成氏だ。店長、昇格は25歳の時だったという。しかも、30歳でスーパーバイザーになっている。いっておくが、あのマクドナルドで、である。店長になるのも、難しい会社だ。早くて、10年かかると言われていたそうだ。会社からの評価が高かった証でもある。
そんな友成氏にアメリカへの転勤の指令が下りる。34歳の時だ。

シカゴへ行け。

「最初は『長野に行け』だったんですが、すぐに取り消され、『もう少し遠いところになった』って。それがシカゴです/笑」。
これから、友成氏のアメリカ生活がスタートする。
「最初の2年間は、シカゴの店舗で勤務していました」。仕事のかたわらで、じつはビジネススクールでMBAも取得している。
「会社からの指示ですか?」と聞くと「ぜんぶ自腹」と笑う。向こうの大学院は高い。数百万円かかったと聞いてびっくりした。ただ、この話を聞いて、友成氏という人物がイメージのなかで、はっきりと立ち上がる。まっすぐで、貪欲な人なのだ。
「3年目からは、アメリカの本社でプロフェッサーとして仕事をしました。世界のマクドナルドの本社ですからね。いい経験にもなりました」。友成氏は軽くいうが、むろん、異例の人事だ。世界でも数名しかいない抜擢だったともいえるだろう。 帰国したのは、友成氏が37歳の時。すでに、マクドナルドを代表するような青年に育っていた。

イギリスのサンドウィッチ店「プレタ・マンジェ」オープン。社長に就任。

「帰国した翌年ですね。私が38歳の時です。新たなグループ会社が立ち上がり、私がその会社の社長に就任することに決まります」。
社長になってオープンしたのは、イギリスのサンドウィッチのファストフード店「プレタ・マンジェ」。オープンは2002年7月。
「それまで遠い存在だった藤田田社長とも、この時いっしょに仕事をさせていただきました。会社は、2年半後に解散になりましたが、いい経験になりました。藤田さんっていうのは、とんでもなくすごい人です」。
2年半。この経験は、だれにもできるものではない。
「解散は、もちろん悔しかったですね。会社の指示だから、従わないといけないんですが。プレタ・マンジェのウリは合成添加物をいっさい使用していないサンドウィッチです。まだ、日本には早かったのかもしれません」。
従わなくてはいけない、と思ったものの、友成氏はあきらめ切れなかったのだろう。
「つくった組織の解散も忍びない。だから、思い切って私が会社を立ち上げました」。
このあと、新たなステップとして友成氏は、モスフードサービスの顧問に就任し関連会社の会長として、8年間、指揮をとった。
「いろんな愛着がありますね。起業した会社もそうですし、マクドナルドも、自分で立ち上げた会社も、もちろん、モスも」。
そんな友成氏が珈琲館に転職した経緯はこうだ。
「最初は、私の後輩を紹介しようと思っていたんです。ただね。話を聞いているうちにだんだんと興味がでてきてしまって。これは、私がなるべきだな、と。社長に就任させていただきました」。

注ぎつづけられてきた一杯の珈琲。

現在、珈琲館は250店舗ほどある。うち80店が直営で、残りがFCだそう。ホームページを観ると、いい絵がでてくる。珈琲はもちろんだが、フードも充実している。
「小さな店ですが、もう何十年もされているオーナーさんもいらっしゃるんです。法人の方よりも、むしろ、こうした個人オーナーのほうが多いですね。何十年も、珈琲一筋。珈琲を注ぎつづけておられます。尊敬しますよね」。
注ぐという意味では友成氏もおなじ。モスフードサービスの時はもちろん、いままでの経験一つ一つを「珈琲館」に注ぎこんでいる。
目標は?とうかがうと、「今からの3年間で、新たに100店舗は出店したいと思っています。ただ、無理をするつもりはありませんが…」。
むろん、出店数と、価値は異なる。だから、いたずらに数だけを追いかけようとは思っていない。
最後に、なぜ、珈琲館に興味を持ったんですか? という質問をしてみた。
「だってね、珈琲館って、50年の歴史があるんですよ。それだけ価値があるっていうことです。すごいな、って思うでしょ」。
注ぎつづけられてきた一杯の珈琲。これが、珈琲館の価値を表しているのかもしれない。もっといえば、注ぎつづけるという愚直な行為が飲食の原点。友成氏の人生にもだぶる。

思い出のアルバム
 

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