私の30代indexへ
バックナンバー
バックナンバー
「有限会社ハレノヒ」代表取締役 高野昌宏.氏

女性に大人気のコラーゲン鍋や、話題の半熟カステラの開発者として知られるハレノヒの高野昌宏.氏。“飲食のヒットメーカー”として知られるカリスマ経営者が、7月20日、東京・恵比寿に「らんまん食堂 フライドチキンとレモンサワー」をオープンした。しかも今度は、多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」常設した店としても話題に! 高野氏にヒットの要諦をうかがった。

プロフィール

1971年生まれ。福島県出身。
神奈川大学経済学部卒業。96年、アルファプロジェクトに入社し、焼肉ホルモン「あらちゃん」の店長を務め、7坪で月商400万円という驚異的な売上げを達成。30歳で独立し、中目黒にホルモン焼「魅惑の七輪 らんまん」を開業。06年、(有)ハレノヒを設立し、代表取締役に就任。2007年〜2009年まで、ノスプロダクター蠎萃役も務める。現在は「円山町ラブホルモン」「らんまん 丸の内総本山」「らんまん食堂」など計4店舗を経営。

高野昌宏.氏 らんまん食堂 フライトチキンとレモンサワー
住所 東京都渋谷区恵比寿西1-4-1 内野ビル1F
TEL&Fax 03-5489-4129
規模 10坪 25席
客単価 3000円
営業時間 ランチ 11時30分〜14時30分
     ディナー 18時〜24時
定休日 無休
サラリーマンになったら…、自分がなくなる!?
有限会社ハレノヒ1
「30歳で社長になろう!」。
私は25歳の時、飲食業に目覚め、30歳で独立することを決意しました。そして実際、31歳で独立しました。
とはいっても、昔から社長になりたかったわけではありません。むしろ20代前半は、行き先も見えないまま、フラフラと居酒屋やバーなどでアルバイトをする日々を送っていました。
学生時代からずっと飲食店で働いていましたが、25歳になるまでは自分の人生のビジョンが描けず、学生時代は就職活動すらしませんでした。どうしてもサラリーマンをやっている自分がイメージできなかったんです。当時は、サラリーマンになったら自分がなくなるような気さえしてました。
飲食店で働いた理由は、まかないで飯がしっかり食べられるから、酒を楽しめるから。とても単純なものでした。しかし25歳の時、強烈な成功体験を経験することで、本気で飲食業を生業にしようと決心したのです。
7坪で月商400万円!大繁盛で見えたもの
有限会社ハレノヒ2
25歳の時、ホルモン焼「あらちゃん」という店で働いていました。27歳の頃には店長にまで昇格し、店の経営について本格的に考えるようになっていました。その頃からすでに「30歳で独立する!」と周囲には宣言していました。
折りしも焼肉チェーン店が急拡大していた時期。焼肉業態が注目を集める中で、煙まみれ(!)の「あらちゃん」は、個人店スタイルの店として常連客に愛され、7坪という規模で月商400万円も売り上げていました。
当時では珍しく、内臓肉だけで20〜30種類も揃え、そのクセになるおいしさに、連日、お客が続々とやってきました。その時、こんなことに気づきました――長い調理経験などがなくとも、おいしければお客を集めることができる――それが飲食業の魅力だと思いました。
中でもホルモン焼店は、比較的、小資本で始められるのが魅力でした。予定通り、31歳で自分の店「魅惑の七輪 らんまん」をオープンすると、瞬く間に芸能人ご用達の店としてメディアに取り上げられるようになりました。
中目黒にある隠れ家風のホルモン焼店として、おかげさまで、常連客などを中心にご来店ただいているところです。これまでいろんな飲食店を見てきましたが、一番大事なことは、シンプルながら「商売はまじめにやる」ということ。芸能人の多い店だからと浮かれていてはダメなのだと肝に銘じているところです。
ヒットの条件は、時代性と…
さて、よくメディアの取材でこんなことを聞かれます。
「コラーゲン鍋や半熟カステラのような大ヒット商品を、なぜ次々と生み出せるのですか?」と。
結構、これって、難しい質問なんですよね(笑)。例えば、コラーゲン鍋なら、もともと「魅惑の七輪 らんまん」で鶏スープが評判になっていて、そのおいしいスープを活用した商品を何か開発できないか、と考えたことが出発点になっています。
中目黒という場所柄、スープを活用したラーメン業態というのは厳しいし…、鍋料理の店では夏場の経営が大変かも…などと考えていたら、ピン!ときたのがコラーゲン鍋だったというわけです。
鍋料理ではなく、“うまいスープ”を全面に打ち出していけば通年で売ることができると思いましたし、時代のトレンドを鑑みても、“コラーゲン=熱すると溶け出すスープ”というキーワードは女性の心をキャッチできるだろうとも思いました。店名を、(汁)や(畑)としたのも、インパクトのある一字で、お客様に強く印象づけることができると考えたためです。
アルバイトさんなどでもおいしく作れるもの、かつ、家では作れないもの。そして世の中のトレンドやニーズにフィットしているもの。これらがヒットの条件でしょう。
フレンチの技法を駆使したフライドチキン
私が考える次のトレンドは、ずばり“唐揚げ”です。7月20日に恵比寿にオープンした「らんまん食堂」では、フライドチキンを看板メニューに掲げています。たかがフライドチキン、されどフライドチキン。バターミルクで日向鳥を6時間マリネし、フレンチの低温調理を駆使して2度揚げして、本格的な旨さを追求しました。
店舗デザインはサブカルチャー色が強く、B級グルメ的な大衆食堂ではありますが、料理は本格的です。しかも店内にはiPad(アイパッド)を設置しました。店で気軽にインターネットに接続し、Twitter(ツィッター)でつぶやくこともできる “新型メディア系飲食店”です。レモンサワーにもこだわり、フローズンシャーベットのオリジナル・レモンサワーも用意しました。
ちなみに店名や企業名の「ハレノヒ」は、“春爛漫”“天真爛漫”といったポジティブな言葉からイメージしてネーミングしました。当社では飲食業を通して、人々に<晴れの日>を提供していきたいと考えています。そういうシーンを提供できる企業でありたいと思います。
5年後には従業員100人、50店舗の体制というのが目標のひとつです。これからますます骨太な集団になれるよう精進して参ります!